政府が国会に提出した皇室典範改定法案が、十分な議論がなされないまま衆議院を通過しました。関心を持ってニュースを見られている方も多いのではないでしょうか。
今回の法案に対し、強い疑問を抱いています。法案の内容は、皇位継承を「男系男子」に限定し、皇族数確保のために旧宮家の男系男子を養子として迎えるというものです。一方で、女性皇族が婚姻後も皇室に残る仕組みを設けるものの、女性・女系天皇への道は閉ざされたままです。
今回の議論で、私は「36親等」という言葉を初めて耳にしました。現在の天皇陛下と旧宮家の男子との間には、それほどの隔たりがあるそうです。歴史的にも、また血縁的にも離れた方を皇族に迎えることについて、果たして多くの国民の理解が得られるのでしょうか。どなたを養子にするかという選定において、政治的な関与が行われることも心配です。
そもそも、なぜ女性天皇ではいけないのでしょうか。世論調査を見ても、女性天皇を容認する声は多くあります。
ひるがえって、私たちの浄土真宗本願寺派に目を向けてみます。「本山典令」によれば、ご門主の長男や孫といった「男子」が継承するものと定められています。浄土真宗10派の一つである興正寺派では、2001年に女性門主への道を開きました。そして次期のご門主には、現在のご門主の長女が就任されることになっています。私は、本願寺派においても、この議論が前に進むことを願っています。