90代のご門徒さんが往生され、午前中、ご自宅にうかがいました。
昭和7年生まれ。その歩みについて、ご自身が記されたメモを奥さまに見せていただきました。
小学生時代は太平洋戦争の最中。食糧増産のため満足に勉強することができなかったことが記されています。16歳で漁師に。「45年間漁師」とありました。
また、枕元に手書きのメモを貼っておられました。その最後、「五、遠いよるでもいつかは時が 悔いを残さぬ人生に」とありました。船の上で45年もの時間を過ごされた実感がこもった言葉のように思いました。
船を降りて以降は、地域の世話役としても活躍されました。「がんばりやで、あいさつの原稿を書いては、一生懸命覚えておりました」と奥さんに教えていただきました。
明日、顔を見に帰る予定だった娘さんが到着され、涙、涙。
お通夜と葬儀、精一杯おつとめさせていただきます。