醍醐味

坊守が先日我が家に来た姪っ子たちのためにカルピスを買ってきたのですが、カルピスと仏教はちょっとした関係があります。有名な話なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

「涅槃経」というお経には、乳製品の最上級を醍醐味といい、「涅槃経」もそれと同じように最上の教えである、とあります。

醍醐味はサンスクリット語で、sarpir-manda サルピルマンダ。そしてその一つ手前が熟酥味(じゅくそみ)=サルピスです。

カルピスは醍醐味、熟酥味からヒントを得て命名されています。

随分前になりますが、カルピスウォーターがはじめて発売された時、「これがおいしい比率なのか!」と妙に納得したものです(分かる人にしか分からない話ですが)。

人それぞれ醍醐味の比率は違うかもしれませんね。それにしても、今の時代の子供たちも、お中元やお歳暮なんかでカルピスが届くとうれしいんでしょうか。私はカルピスオレンジが好きだったということを書いていて思い出しました。

「岩美町、グッジョブ!」

坊守です。

引き続き暑いですね。屋根のないところにクルマを停めたのが悪かったのか、窓の開閉スイッチが焼けてしまいました。昨日、部品交換の修理をしていただいてひと安心。修理代は1万2000円かかりました。地球温暖化・気候危機はこんな身近にも波及しています。

さて、今月半ば頃に日記を書きました。「コロナの影響を受けて医療機関の経営がたいへん!公的支援が必要!」という内容でした。

https://bit.ly/2QFhGBC

わが岩美町がこのほど、町内の医療機関に100万円ずつ給付するという施策を打ち出したそうです。
県の見解は医療機関の経営への支援については「国策だ」という見解でしたので、今回の町の決断に励まされます。
介護事業所に対しても、支援策が打たれるようです。
みんなから集めた税金の使い方を決めて執行するのが、行政機関の大事な仕事のひとつだと思いますが、
「岩美町、グッジョブ!」であります。

世話方さんのこと

お寺とご門徒さんをつなぐ役割をになっていただいているのが世話方さんです。長年同じ方がたに担っていただいている地域もあれば、数年ごとに交代しつつという地域もあります。

この度、はじめて世話方さんをお願いする方が複数いらっしゃり、世話方さんの役割について説明し、担当していただくご門徒さんの連絡先などをお伝えしているところです。

ある新しい世話方さんは、「若い頃に地域を覚えるほど営業で訪問したので、だいたいわかりますよ」とのことでした。

これもひとつのきっかけとして、お寺を身近に感じていただけるよう住職として努力したいと思います。

世話方の皆さん、お世話になります。そして頼りにしています。

大坂なおみさんの「差別とのたたかい」

通院の帰りにコンビニに立ち寄ると日刊スポーツが一面すべてを使って「大坂が選んだテニスより大事な差別との戦い」と報じていました。

スポーツ新聞をかうことは滅多にありませんが、これはと思い購入。家に帰って彼女の決意をよんでいるとナモがすかさずやってきて抗議の座り込み! 「えらいなぁお前は」と褒めてあげました。

仏教でいう差別(しゃべつ)は、全ての物事は平等であり、それを前提として、個々には違いがあるという立場です。これが差別(さべつ)と読まれる時は全然違う意味合いとなります。

私たちが物事を分けて考えるだけでなく、優劣を持ち込むことで差別が生まれます。肌の色に問題があるのではありません。肌の色で人を差別する心に問題があるのです。

大会主催者は大坂さんの抗議の棄権表明をうけて、大会を1日順延し、大坂さんは試合に出る決断をされました。

人種差別のない社会を!!

入選は参加賞?

習字教室の課題『般若心経』も終盤。他の方たちは次の課題『竹取物語』へ移行しています。私はあと2回はかかりそうです。

阿耨多羅三藐三菩提とは、さとりのことです。『般若心経』はもちろん浄土真宗が読むお経にも出てくる言葉ですが、筆で書いたのは今日がはじめてでした。

さて、先月、先生の薦めで教室の生徒4人が応募した放哉展ですが、全員が入選したとのことで、このような通知が届きました。

入選は参加賞のようなものだと思いますが、表装して展示してくださるそうです。

習の文字。昔、羽+自だったそうです。習うとは自ら羽をつけて羽ばたいていくということなのでしょう。

いつの日か自ら羽ばたいていけるかもと希望をもちつつ、コツコツと習字を続けていきたいと思います。

住職の1日

毎日暑いですねー。

住職の今日の1日はこんな感じでした。

朝6時半起床。朝食。7時15分より朝のお勤め。

午前8時過ぎより読書『「教行信証」入門』(石田慶和著)。午前9時過ぎより護持会費納入の案内づくり。合間に送金のため岩井郵便局、ご門徒さんにお願い事の連絡。午後1時前まで作業。

昼休み。ネコのナモがへばってないか確認のため家に帰る。心配無用でナモは元気。昼ごはんは昨日のカレーの残り。

午後2時。封筒を購入するためホームセンターへ。寺に帰って引き続き事務作業。書留でお寺の振替口座の開設の連絡が来る。ご門徒さんより過去帳記載のお願いをいただいて過去帳を預かる。4時前に本堂で短いお勤め。家に帰って明日の法事でお話しすることを考える。5時には終了。そのあと夕飯づくり。

なるほど。こういう日記もいいかもしれません。人は次の日には前日の7割のできごとは忘れてしまうといいますから。

亡きお母さんのスルメをいただく

新しく書き直した過去帳をもってご門徒さん宅へ。私の字を「えらい上手だが」と喜んでくださって恐縮するばかり。「これからはぜひ開いて手を合わせてください」とお伝えしました。

「住職さん、これ持っていって」と手渡されたのは、亡くなったお母さんが生前最後に手掛けたスルメでした。「新聞紙に包むのがお母のやり方で。これが最後の分だけえ、食べて」と。

一瞬胸がつまりました。魚の行商歴50年をこえる亡きお母さんの最後のスルメ、ありがたくちょうだいします。

西法寺農園再び

ひまわりも咲き終わり、西法寺農園は盛夏、完全に草に覆われてしまいました…。写真右の里芋は暑さに負けず。秋に収穫できるといいのですが。

ほったらかしにしていたにもかかわらず、オクラが大きく育っていました。

近々、再び耕して秋まきの作物を育てようと思っているので、今日は草刈りです。

秋植えるのは何がよいのでしょう。オススメあれば教えてください。

居心地が悪い?

朝から自宅での百箇日のお参りがありました。

「お母さんが亡くなってから仏壇の前に座ることが増えましたか?」とお聞きすると、息子さんは「ええ」と。横からすかさず「あんたはそんなことないだが。私は増えました」「仏壇のことはお母さんに頼りきりだったので」。そう奥さんがおっしゃいます。亡き方がこうして導いているのだなあと思います。

「仏壇について教えて欲しい」とのリクエストで、「真ん中が阿弥陀さんです。仏さんの左が、、」と軸に目をやると、親鸞さんと蓮如さんの位置が反対になっていることがわかりました。尋ねられなかったら私も気がつかなかったでしょう。

本来の位置に戻られてよかったよかった。

息子さんは月末から底曳漁に出られます。どうぞお気をつけて!

過去帳を書く

ご門徒さんから過去帳を新調してほしいとのご希望があり、午前中から取り掛かっています。

最初にお名前や法名、亡くなった年齢など確認します。

幼い時に亡くなった方から長寿で亡くなった方、さまざまです。

昭和19年に南方で戦死した方のお名前が。法名には「勇」の文字が使われていました。

ご門徒さんは、過去帳をあまり開いたことがないとのことでしたが、ぜひ開けて手を合わせてくださいとお願いするつもりです。

いのちのつながりとともに、いのちのつながりを断ち切られたご先祖がいたということはぜひ覚えておいて欲しいと思うからです。

字ももっと上手なら開いてみようという気になるかもしれないので、上手くなりたいのですが、こちらはなかなかです…。