広島仏教学院の「オンライン真宗・仏教入門講座」が13日から始まりました。昨日が第2回目。一つ目の講義は「親鸞聖人のみ教え」。昨日は、6回予定の講義の第1回目でした。
1時間の講義の「まとめ」をイラストレーターの方が図示するというユニークな手法をとっていました。うまいことまとめられるものです。
二つ目の講義は、特別講義で、「カルトとは何か」。講師を勤めたのは瓜生崇さん(真宗大谷派玄照寺住職)。
瓜生さんは、「詐欺的な手法を用いて勧誘したり、メンバーやメンバー候補者に対して、過度な同調圧力を加えて人格を変容させたり、精神的肉体的に隷属させたり、経済的に無理な収奪を行うなどをするもの」、これがカルトの基準であると強調されました。
「教えや、何を信じているかということで、それはカルトと認定することはできない。何を信じるかはその人の自由」。
では、何が問題なのでしょうか」
瓜生さんは、「その集団の教義や儀礼が〈奇異〉に見えるかどうかであってはならない。あくまでその集団が、個人の自由と尊厳を侵害し、社会的に重大な弊害をもたらしているかどうかであるべきである」(大貫隆『岩波キリスト教辞典』)
と強調されました。
講義を聞いて印象に残った言葉をいくつか。
「一つの権威のもとに人間を隷属させる兆候があるとき、十分に気をつけてください。自分たちの教団と決して無関係ではありません。人間の集団であるかぎり、カルトになる危険がある」
「人間は正しいことが大好きなんです。『間違いない』が大好きなんです。間違いであっても正しいと思い込むことはあるんです。『正しさ』に依存しやすいんです」
「僕らが戦前に生きていたら、中国を侵略することは正しいと思わされていたでしょう。浄土真宗は戦争をバリバリ支持していました」
「間違いを起こす可能性はいくらでもあるんです。まわりの影響で、自分の信念なんていくらでも変わるんです」
刺激を受けるお話しでした。
オンライン講座は、毎週水曜日午後1時から3時半まで。年間受講料は1万円です。見逃し配信もあります。
問い合わせは広島仏教学院オンライン講座まで