お正月に葬儀を勤めました

元日にご往生されたご門徒さんがあり、2日通夜、3日葬儀を勤めました。いずれもご自宅でのお勤めです。

葬儀が終わり、節目ごとに親族で集まってお経を称えるとのこと。町内には、家族、そして隣近所の方も集まり念仏を称える文化が今も残る地域があります。

今日は息子さんがお経本をとりにこられました。CDをお渡ししようかと用意していたのですが、お母さんがかけておられた古いカセットテープがあったそうです。念仏が次の世代にも継承されていくのだなあ、これも亡きお母さんのお導きだなあとしみじみ思います。

子どもよりも「夫いのち」のお母さんであったそうです。漁師のご主人と二人三脚の人生。火葬場に行く前、懐かしい故郷の漁村を経由しました。私は後ろから車でついて、車内でCDをかけてお経を称えておりました。火葬場に到着し、息子さんはお母さんに言葉をかけられました。「オヤジと会ってこいよ」。

ご主人が先に往生され、仏壇によく手をあわせられておられたそうです。お母さんの念仏と、手をあわせる姿は、きっとよい思い出として残ることでしょう。

ご家族の思い出話をお聞きして、親鸞聖人の和讃が頭に浮かびました。

南無阿弥陀仏をとなふれば
 十方無量(じつぽうむりょう)の諸仏(しょぶつ)は
 百重千重囲繞(ひゃくじゅうせんじゅういにょう)して
 よろこびまもりたまふなり

投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

“お正月に葬儀を勤めました” への 3 件のフィードバック

  1. わたしの住むところは、一族で、この土地用のお経もあります。わたしも新屋ですが、結婚のとき、仏壇を入れましたので、檀家です。夫(わたしもですが)の姓のつく家は、すべて葬式に伺います。(たくさんあります)
     確かに仏壇があると、どういう宗教なのかと思い、勉強しましたが、誰か亡くなっているのならともかく、憲法で宗教の自由は保証されているのに、押し付けられた気持ちでいました。

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    1. 仏壇は亡くなった人がいるからあるということでは必ずしもありません。手をあわせる時間を持つことは悪いことではないと思いますので、ぜひ大事になさってください。

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