「在宅みとり」についての映画と講演

坊守です。

きょうはいつにも増して有意義な土曜日を過ごしました。

朝イチは職場に出勤しましたが、10時前には再び岩美町に戻りました。

2日前のブログで紹介した、人権セミナーのご講師と「その前におしゃべりしましょう」と、岩井窯で落ち合うことになったのでした。
岩井窯は、岩井温泉から9号線をつっきって、田河内(たのこうじ)に向かう山道の入り口にあります。「クラフト館」として、展示や喫茶もあり、なんとも気持ちの良い場所です。
焼物や民藝の好きなワタシですが、「近すぎると足が向かない」法則が発動し、来たのは1年以上前になるかしら。
美味しい冷麺を食べ、コーヒーをいただいてから、午後のセミナーへ。

50から60人ほどの参加であったように思います。会場には見慣れた後ろ姿が…このブログで知って来られたというMさんでした!

さて、セミナーは、在宅看取りをテーマにした短編映画「うちげで生きたい」をみて、監督にあたった孫先生(鳥大地域医療学講座 准教授)が、人生の最期の過ごし方と在宅医療について解説する、というカタチでした。

厚労省の調査では、終末期は自宅で過ごしたいと考える人は6割ですが、現実には圧倒的に病院で亡くなっており、おうちで亡くなるのは15%程度。国際比較をみても、日本は病院死の割合が高い国であるそうです。

かつてはガンの告知を本人に隠したままで看取る時代はありました。それが変わったいま、最期をどこですごしたいか、本人の意思を尊重するのは人権のひとつ。意思表示のツールとしては、エンディングノートなどがあります。

そして在宅医療は、医師や看護師のみならず、リハビリ技師や薬剤師なども参加する時代で、在宅での痛みの緩和も入院と同じくらい可能だそうです。

映画は今日で170数回めの上映で、6,000人がみたそう。映画をみた後で、自分なら最期をどうしたいか? をその場にいる住民たちが語り合う時間をとる上映会もあるそうです。
気がかりだけれど、「看取り」などという、なかなか口にできないキーワードについて意思を出し合う場、あちこちで作っても良いんじゃないか?と今後のアイデアにもなりました。
先生は夫婦揃って民藝がお好きだというので、また来てくださると思います。

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投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

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