高校1年生だった1985年のちょうど今ごろのことです。
平日の午後の記憶です。
クラスの一人が、先生に見つからないように耳にイアホンをして、うつむき加減で授業を受けていました。休み時間にピンポン球とホウキでいっしょに野球をする友だちだったので、「何してたの?」と学校の終わりの時に声をかけました。
「日本シリーズをラジオで聴いていた」
彼は阪神ファンだったのです。
当時、日本シリーズは平日も週末も午後1時が試合開始でした。試合が気になって、ラジオを持ち込んでいたのです。
私は彼のような度胸のない、阪神ファンでした。
今から4年前、鳥取市内で、その級友とばったり会ったことがあります。
「山名くん?」と向こうから声がかかり、私は、「どちらさんでしたか?」と聞き返しました。名前を告げられて、「えっ、○○くん?」と記憶が蘇りました。
昨日の監督インタビューで岡田さんは、前回の日本一のとき、27歳だったと話され、感慨に浸っているようでした。
1985年から実に38年。
私もその間、いろいろあって、いままた鳥取にいます。
長年の阪神ファンの中には、自分の人生と重ねあわせて、この日本一をかみしめている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
わたしは、修学旅行で東京に行きましたが、乗っていた観光バスの脇につけた小旗を、クラスメイトがタイガースのものにすり替えたことを覚えています。
知り合いのお兄さんは、後頭部の髪をHTのマークに刈りました
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