身を切るのではなく、民意を切る

新政権の形がどうなるのか、日々、洪水のような情報です。
あ然とするのは、衆院の比例定数を削減することを連立政権入りの「条件」とする維新の会、それをのもうとしている高市総裁ら自民党幹部の姿勢です。

小選挙区は一人しか当選できない制度で、1位以外に投票した票は全て死票となります。比例区は、民意を反映する制度です。この部分を削るということは比較第一党に圧倒的に有利となります。

維新が圧倒的な議席を占める大阪府議会では、53ある選挙区のうち、1人区が36もあるのです。そして、議員定数79のうち維新の会が51議席を占めます。

昨年の衆院総選挙で維新の会は、自民党の裏金問題を口では厳しく追及し、維新が政権入りすれば自らは消滅しかねないので、選択肢としてないなどといっていました。人はあくる日には前日のことの7割を忘れるそうですから、忘れてしまったのかもしれません。政治とカネの問題を、いつの間にか比例定数削減にすり替えてしまえるのですから。

さすがに、党内から反対・慎重意見が相次いで、連立ではなく、閣外協力をとややトーンダウンしているようですが、どうなのでしょう。

この問題は、どの党を支持するか如何に関わらず、民主主義、選挙の根幹に関わる大問題だと思います。こんなことをまともな論議抜きに強行する政権が生まれたら、他にも何をしでかすかわかりません。

「身を切る」のではなく、「民意を切る」のです。
彼らの口車にダマされないでおきましょう。

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投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

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