お寺のコンサートのチラシを配り始めたところですが、よく来ていただいているSさんに渡したところ、「山名さんに伝えないといけないことがあってね」と。ひと月ほど前、25回忌の法事でお参りされた方の中にSさんの親友がいらっしゃったそうです。普段は大阪の方で生活されているそうですが、その日の夜は、Sさんの家で夜中まで語りあれたのだとか。その時に、西法寺の話題になって、友人の方が、「『お寺で色々イベントをされたりしていて。お寺の通信ももらってきたの。話もよかった』といってたよ」と。Sさんに、「それはありがとうございます。慢心せずつとめます」とお礼を申し上げました。実は法事の日は昼まで市内の盆参りで慌ただしかったので、正直、何をお話ししたのかも思い出せません…。
以下の話は、『くらしの仏教語 豆辞典』を参考に記しています。
「一期一会」という言葉があります。「一期」は生まれてから死ぬまでの一生、「一会」は一つの宗教的なつどいのこと。「一期」も「一会」も仏教の言葉ですが、「一期一会」という成句は仏典には存在しないそうです。
「一期一会」は千利休の弟子・山上宗二の著にある「一期に一度の会」から生まれた言葉です。その言葉を、幕末の大老・井伊直弼が著の中で茶の湯の心として述べています。「一生にたった一度の出会いだから、主人も客も万事に心を配り、実意をもって交わりなさい」

法事でお会いすることが生涯の中で一度の出会いという方がもしかしたあるのかもしれない、だからその時、自分にできることをさせてもらわないといけないな、と。Sさんの話からそんな発見をしたのでした。でも、Sさんのご友人とはまた、なんらかの形でお会いすることもあるようにも思います。その際はお声かけください。