今日は昨年105歳でご往生された御門徒さんの1周忌のお勤めがありました。
朝から思い出していました。99歳のとき、西法寺通信のインタビューでお会いした際、新しいお経本をプレゼントしたのです。そのとき、御門徒さんは、経本を、おしいただかれたのでした。おしいただくというのは経本を大切に扱うことで、両の手でもち、顔の前まで持ち上げる動作のことです。ふと、自分はそのように扱っているのかなと。大切なことを教えていただいていたのだと今更ながら。
90代後半まで熱心にお寺にお参りされたご門徒さんでした。先人たちが称えた南無阿弥陀仏のお念仏は、本堂に染み込んで、この空間を作ってくれているのだと思うのです。
南無阿弥陀仏をとなふれば 十方無量の諸仏は
百重千重囲繞して よろこびまもりたまふなり
親鸞聖人の和讃を読み上げました。すでに仏となられた御門徒のみなさんが、今、南無阿弥陀仏とお念仏申す私たちを幾重にも取り囲んで、喜び、そして守ってくださっているのではないでしょうか。
そんな話を今日はみなさんに聞いていただきました。