坊守です。
先日から住職がアナウンスしていた夏の食料無料市でした。今回12回目で、会場は我々がコロナ禍で最初の会場にさせていただいた市営住宅でした。

自治会が10年以上前に解散した団地で、開催の相談相手になってくれたのは、住民の有志でつくったグループ。その会長になかなか会えなくて、仕事終わりの夜に訪問してようやく会え、「やってください」というひと声でこの取り組みが具体化したなあ、と、思い返しました。そんな気分で久しぶりの集会室に足を踏み入れたら、その会長さんから「生きとったかあ!?」と声がかかりました。握手で再会。
ここは、その後、生協病院のスタッフたちが定点で担当することになったので、私はこちらに来る機会が減っていたのでした。
この場では、来場者の間でも顔見知りが増えたようです。そのため「今回、いつも来ておられるおばあちゃんが居ない」と、住人から情報が寄せられました。

「すぐ、その方の部屋に行こう」と、気づいた方に同行していただき、研修医とともに訪問。前日、買い物に出たら、熱中症になって寝込んでいたのだというのです。診てもらって大丈夫と分かってホッ。それにしても、90手前のお年寄りの住まいが、エレベーターのない4階…というのは、どうでしょう。公営住宅だからこそ、住民の年齢や障害に合わせた環境の提供ができないでしょうか。住まいは実は立派な権利(基本的人権のひとつ。日本では認識がうすいですが、そうなんです)ですから、研究の余地はあると思います。
そんな場面もありながら、もっていった80セット、おおかたお配りすることができました。門徒さんや葬儀会社の有志が届けてくださった雑貨類も喜ばれたようです。長谷産のジャガイモもとても立派で、スタッフからも歓声があがったほどでした。
お届けにまわったチームあわせて200世帯ぶん準備しました。なかには「久しぶりに米が食べられる」と、おっしゃった方もあったそう。猛暑は簡単に変えることはできませんが、物価高のような人災には、連帯で対抗していきたいと思いました。
皆さんのご協力に感謝します。