昨日、四七日のおつとめにうかがいました。新しい過去帳に書き直すこともあわせてお願いされています。
ご家族が古い戸籍をだしてこられて、「過去帳にはこっちの名前で書いてください」とおっしゃいます。これまでの過去帳には通称が記されていたようです。漁師さんには一昔前まで名子(なご)があったそうです。船主さんがつける通称です。若い漁師さんは家もとではなく、集落内にあった宿に寝泊まりし、出漁されていました。
施主さんも元漁師さんですが、60代の方です。名子はもっておられません。おじいさんまでが名子をもっておられたようです。
一般的には名子とは隷属した下層の農民のことを指すようです。漁村のそれは親代わりの存在のような船主が第二の名前としてつけるものだったようです。寝食も仕事も共にしつつ、荒波に立ち向かっておられたのでしょう。
こういった歴史について、詳しい方に話をきいておかないといけないなと思いました。
今日は朝から、16日にせまった春彼岸法要にむけて掃除をしています。本堂の内と外、玄関と廊下をひと通り。いい天気だからウグイスでも鳴かないかなぁと期待しつつ。
其角(きかく)の句に
ウグイスの 身を逆さまに 初音かな
とありますが、残念ながら初音を聞くことはできませんでした。