早朝、長年、お寺にお参りされていたご門徒さんがご往生されました。
どこのお寺さんもそうかもしれませんが、うちも庫裡の客間に、本山参りをした際の記念写真が飾られています。その中にご門徒さんの姿があります。10年ほど前、ご夫婦で念仏奉仕団に参加された時の1枚です。旦那さんは昨年の夏にご往生されました。その際、「誰でも歳をとります。こればっかりは仕方がありません」と奥さんはつぶやかれました。
晩年までお寺からのお知らせや通信を近所のご門徒さん宅に、手押し車を相棒にして配ってくださいました。身体の許す限り、お寺にもお参りしていただきました。最近はなににつけても、「ありがとう、ありがとう」と感謝を口にされ、うれしそうに過ごされていたそうです。
短歌が趣味で、たくさんの歌を詠んでおられます。
「咲き競う櫻並木を見上げつつ櫻に映えるあなたと歩む」
ご主人?のことでしょうか。
一報を聞き、飾られた写真をしばし眺めていました。
先日、私も初めて奉仕団に参加しました。お世話になった大先輩のことを想い、葬儀を勤めさせていただきます。