以前も紹介しましたが、お寺の業界誌「月刊住職」2月号の住職関心事アンケート。回答期限が迫ってきたので、今日の午後、その回答を作っていました。
その中に、「お釈迦様が日本に現れたらなんと言うと思いますか?」という問いがあります。
何を言われるのかなあと、お釈迦さまの言葉を集めた本(中村元『原始経典を読む』)を眺めつつ考えていました。
「貪っている人々のあいだにあって、患い無く、大いに楽しく生きよう。貪っている人々のあいだにあって、貪らないで暮そう」
とあります。(25ページ)
欲したものを次から次へと貪り求める欲望のことを貪欲(とんよく)といいます。
人間のあらゆる欲望を形にできるのが、今の社会の大きな特徴でしょう。
限られた人たちに莫大な富が集中する一方、貧困や飢餓に苦しむ人々が日々、作られています。
アマゾン創業者の所有する富は2020年から327億ドル増え、25兆円にも。彼を含めた世界で最も裕福な5人の総資産が20年比で130兆円増えた一方、全世界で50億人が以前より貧しくなっているそうです。
勤勉や正直さによって財を蓄えることをお釈迦さまは否定しませんが、
「おびただしい富あり、食物ある人が、ただひとりおいしいものを食べるならば、これは破滅への道である」(365ページ)
「たとえ貨幣の雨を降らすとも、欲望の満足されることはない。『快楽の味は短くて苦痛である』と知るのが賢者である」(25ページ)
といった戒めの言葉も遺しています。
ここまできて、「なんと言うか?」の回答ができました。
「足るを知れ」