昨日、春の彼岸法要をつとめました。新型コロナウイルスとの関係で規模を縮小せざるを得ず残念で下が、今回は致し方ありません。
門徒総代を引き受けてくださっている方中心に4人の方がお参りでした。あとは住職・坊守、そして前住職・前坊守です。

お参りになった田後(たじり)の方からは立派なカニをいただきました。
その方は、数年前に連続研修会を受講されています。仏教、浄土真宗について学び、交流する場です。鳥取県東部の浄土真宗のお寺のご門徒さんが集まり、毎月1回、1年間をかけて各お寺を会場に開催されています。
「毎朝、讃仏偈をとなえ、真宗宗歌を歌いますよ」とのこと。『讃仏偈』とは『仏説無量寿経』というお経のなかの一節です。「真宗宗歌」は1923年に作られました。浄土真宗のテーマソングといってもいいような歌です。
私も朝のお勤めで『讃仏偈』をよく読みます。
昨日の法要では短いお話をさせていただきました。ちょうど『讃仏偈』について触れようと思っていたところでした。
「仮令身止 諸苦毒中 我行精進 忍終不悔」
「たとえこの身を、どんな苦しみや毒の中に止め置いたとしても、それによって救われていくものがいるのならば、私はその苦しみを引き受けて、耐え忍んで、決して後悔はしません」
「これが仏様の決意です。讃仏偈のこの最後の4句を読むときに、私はブルっと震える事があるんですよ」とお話ししました。ここには仏様の慈悲の心が現れています。その慈悲に照らされ、自らのカゲも見据えて生きていく。浄土真宗という教えを暮らしに生かす道があると感じます。同じようにはできませんが、真似事をすることは私にもできるはず、と背中を押される思いがします。