葬儀が終わり、ご家族のみなさんが帰っていかれました。
お釈迦様は臨終にあたって、25年もの間、共に過ごしたアナン尊者が涙にくれる姿にふれ、「嘆くな、悲しむな。すべて愛するものから離れなければならないと、私はいつも説いてきたではないか」と諭したという話が伝えられています。それでもアナンは深い悲しみに沈んでいくのですが、仲間の励ましも受け、後世の私たちに、お釈迦様から聞いた教えを伝えてくださったのです。
お釈迦様とお弟子さんたちのエピソードは数々ありますが、この話は大変胸を打ちます。
悲しみを抱えつつも、亡き人に感謝し、いただいたものを糧にする。そのようにして人は生きていくのだなぁ、と本日も感じさせられるのでした。