関西電力の経営幹部が、2011年以降の7年間に渡り3億2千万円の金品を受け取っていたことが報じられています。
元は利用者が負担する電気料金。それが原発関連工事に使われ、建設会社から手数料として福井県高浜町の元助役に3億円が支払われ、元助役が3.2億円を経営幹部に渡したのではないか、という疑いがもたれているようです。
こういう事件を目にするにつけ、「歎異抄」を思い起こします。
この身がある限り、状況によっては何をしでかすかわからない。それがわれわれのありようなのだ。
親鸞聖人は、唯円にそう語るのです。
莫大な原発マネーも、もとは自分たちのお金でなく電気料金です。それを動かせる立場にあるのが経営幹部であり、推進に躍起になっている方達が巨額のマネーにほんろうされて、まともな感覚を失ってしまうのではないでしょうか。
いわば、悪縁のなかでこのような事態が起こっているのでしょう。
電気は危険でコストの高い原発頼みにせずとも生み出せるのです。原発推進をやめることが、このような悪縁を断つ道であると、私は思います。