本堂の壁にへばりついたカエルの擬態。ふだんは緑色なのに、なぜこんなに見事に化けるのか不思議です。

お盆参りも3日目です。お参りの時間の目安を事前にお伝えしたのが良かったのか、お盆参りではじめてお会いできた方も。
先日、納骨を済まされたご家族も初盆でした。何かお話をしなければと思っていたのですが、暑さのせいなのか、あまり浮かばず、いってみると子どもさんも多かったので、仏さんに手を合わせる合掌と、神様に手を合わせる柏手の違いをお話しました。お子さんよりも年配の方が興味深そうに聞いておられました。子どもさん向けじゃなかったかな。
お盆の時期やお墓参りでは合掌し、なにか願い事があると柏手を打つ。私は日本人のこころはおもしろいなあと思います。
あれがだめ、これはいいなんてあまり思わず、歴史や文化を大切にする、そのなかから自分にあったものを見つければいいのではないかなと。そういう気持ちがあれば、国や民族が違えば信じるものや、大切にするものは違うことにも寛大になれるし、多様であることがおもしろいってなるんじゃないかと。
自分の価値観を絶対化して他者に押し付けることの誤りを、悲劇的な形で示すのが戦争であるといえないでしょうか。
そういえば阿弥陀経の中に、青色青光、黄色黄光、とそのままの色で輝け、という表現があります。
かえるの見事な擬態に自然の不思議さを感じつつ、人が擬態しなくても生きていけるのだってすごいことだなと思うのでした。
もしかしたら、まわりにあわせすぎて自分を見失うなよと、このかえるさんは教えてくれるためにやってきたのかな? あるいはその逆かも?