布教師の顎髭白し報恩講

久しぶりに網代の習字教室にやってきました。みなさんは縦長の半紙に向かっています。私はかなり乗り遅れてしまいました。

さて、先月の報恩講にお参りされた90才のご門徒さんから、「入選したで」と句を記した紙をいただきました。

70才からはじめられた趣味です。「お医者さんに、『頭はどっこも悪いことないっていわれたですが』」とおっしゃるように、その瞬間に感じたことを見事によんでおられます。

これは、島根からこられた布教使さんにもお知らせしないといけませんね。

3句目が私はいいですねー。

法話の休憩時間に健康体操をしたのですが、そのことを思い出し、クスッとしました。

今年の漢字は「税」

昨日、京都の清水寺で、今年の漢字「税」を森清範貫主が揮毫(きごう)されました。

防衛増税、政府の定額減税、インボイス、そして、自民党安倍派の面々によるキックバックという名の脱税まがいの行為と、「税」が話題になることの多い1年であったのは確かです。

そうだ、ダウンロードしていたはずと、電子書籍の中に入れている近代経済学者アダム・スミス『国富論』の解説書を朝、少し読み直しました。

アダムスミスは、『国富論』のなかで次のように記しているそうです。


税を課す場合は、次の4つを守らなければならない
公平であること
税金の決め方が明確であること
納税しやすいこと
徴税するためのコストが低いこと

それがなされず、私たちの、世界中の人々の苦しみがあるのです。

最近、庶民の間では資産運用への誘導がなされ、老後の蓄えという観点からも運用を行なっている方も少なくないと思います。先日の法事の際、始まるまでの時間の中で、NISAについて話している方がいらっしゃいました。私なども、節税対策として考えないといけないかなあと影響を受けている始末です。

ただし、肝に銘じておかなければならないのは、株式や投資信託といった信用取引から安定した配当を得られるということは、巨額の金融資産を保有・運用する大金持ちに巨大な恩恵をもたらすということです。もっと厳しく考えてみると、格差を拡大し、地球の環境を壊しながら進行している「経済発展」や「成長」をこれからも応援する側に自身を置くことにもなりかねないということも。

だからこそ、

あらゆる階層の人々が、それぞれの租税力に応じて納税すべきである

とのアダム・スミスの金言が胸に響きます。

ター坊の通院日誌⑥

朝はター坊をつれて鳥大の動物医療センターへ。2週間ぶりにレントゲン撮影です。

骨がずれたりということはないとのこと。ただ、まだ患部の骨が融合(ひとつにとけあうこと)していないようです。

今日は病院スタッフの方に甘えた声で鳴いていました。

さて、おうちへ帰りましょう。

ター坊はがまんづよく、ケージでの生活を送っています。以前からナモとおっかけっこをする以外はよく寝ていたので、じっとしているのはそれほど苦痛じゃないのかも。みなさんからいただいたちゅうるを毎日食べられるのもあって、ケージのなかでもグルグルとノドをならしています。

身体の方は元気なので、近づいてきたナモとケージをはさんでネコパンチの応酬をしたり。「怪物くん」のようにター坊は手が伸びるのでナモは不利のようです。

夜は住職が見守りつつ横に寝ています。空腹になったり、トイレをすると人間向けの鳴き声をあげて私を起こします。

真っ暗のなかに光る黄色いター坊の眼は、夜中でもお世話をしなければという気持ちにさせられます(苦笑)

次の通院日は1月9日。まだ安静の期間は続きます。新年はケージのなかで迎えることになりそうですね。

おうちにかえりました

午後、牧谷窯さんへ

昨日の12月とは思えない好天から今日は冷たい雨が落ちています。

本日は午前、午後と法事がありました。先日は1日に複数の法事をおつとめするのも最後と記しましたが、来年の法事を前倒して年内にという希望をいただきました。いずれの法事でも、ご門徒さんが「正信偈」をいっしょに読んでくださいました。

今年の5月、本堂での帰敬式にのぞまれたご門徒さんは、先月、本願寺にお参りされたそうです。大きな境内と本堂にびっくりされたとのことでした。来年も本山参りを予定しています。また、ご門徒さんと本山に参拝できることを楽しみにしたいと思います。

法事が終わり、町内の牧谷窯さんへ。長年お世話になった方へのお礼として、お皿をプレゼントするためです。手に馴染みやすいお皿を2つ購入。下の写真のいちばん左側の楕円形のお皿です。

早速お届けしたところ、奥さんが出てこられ、玄関先で箱を開封しました。「私、こういうお皿が大好きなんです」と大変喜んでくださり、ほっとしました。どうかご夫婦共々、これからもお元気でお過ごしください。

障子をはりかえました

坊守です。


「こんなあたたかい12月はおかしいな」と、午後の責任役員会議に来てくださったM子さんとも話したところです。昨日今日と、この環境を活かした仕事に注力しました。
寺の集会室の窓まわりの整備です。縁側のカーテンを洗ったりしながら、障子の張り替えを。障子は、集会室だけで12枚、そこに翠の部屋を加えると16枚ありますので、ワンオペでは時間が足りません。最近(半年〜1年としました)張り替えた障子には手を出さないルールを勝手につくり、6枚張り替えました。


もう何枚かできるかと思いましたが、古い障子紙を剥がす作業にことのほか手がかかりました。結局、建具を外に出して、バケツでザブリと水をかけるのが、いちばんスムーズでした。
枠がある程度乾けば、カップに溶いた糊を桟にサーっと塗って、紙のロールをその上にコロコロ。


あんまり夢中だったので、作業写真は撮れていません。本堂奥の「翠の部屋」は花柄の障子紙にしました。

そして、あたたかい日の窓際といえば、カメムシとも格闘。カラダのどこからにおうのかわからないカメムシ臭で、着ていたものを洗濯中です。やれやれ。

お知らせ 朗読と音楽 奏で

12/16 午後1時半〜3時半まで、西法寺本堂にて、「朗読と音楽 奏で」が開催されます。主催は岩美まちづくりの会です。

ヴァイオリン、ハーモニカの演奏、そして、町内の民話の朗読、最後に尾崎翠の作品「初恋」の朗読です。

翠の小説では、彼女が代用教員時代を過ごした網代集落の盆踊りが描かれます。当時の漁村のお盆のにぎやかさ、そしてクスッと笑える結末。朗読とともに盆踊りのVTRも流すそうです。私も見たことがないので、楽しみです。

ぜひお越しください。

戦時下の「ブギウギ」

NHK連続テレビ小説『ブギウギ』を遅ればせながら最近み始めました。
主人公の演技が伸びやかで、引き込まれるんですよね。最初から見ておくべきでした。


いまドラマでは戦時下です。昨日は主人公のスズ子(モデルは笠置シズ子さん)が戦死した弟を想い熱唱するシーンが。今日は、時局にふさわしくないと、東京での公演が難しくなってきた様子が描かれていました。

そして、今日は12月8日、日本が太平洋戦争に突入した日です。1941年12月8日は私たちが絶対に忘れてはいけない日です。日本国民310万人、アジア地域で2000万人のいのちが奪われる戦争が始まった日です。

その戦争が終わり、まだ混乱の中にあった日本の沈んだ世相を明るくしたのが、笠置シズ子さんの「東京ブギウギ」だったのでしょうか。そして、もう戦争をしなくてもいいんだという気持ちを多くの日本人に抱かせたのが日本国憲法だったのかなと想像しています。(前者は、今後、ドラマで描かれるでしょうね)

長く平和を維持するのは根気のいる仕事です。いまは防衛力の増強や敵基地攻撃能力の保有が政府の方針です。私は、そっちでブギウギする性格ではないので、12月8日は、改めて不戦の誓いをたてる日とさせていただきます。


西法寺通信第19号を作成中

今日は朝、京都の法衣店さんがお見えに。頼んであった夏の衣のクリーニングがおわり持ってこられたのです。今年70才を迎えたそうです。来年もがんばるとのこと。直接訪ねてくださる業者の方はお寺にとってありがたい存在です。

それからしばらくして保険屋さんがこられました。庫裡の廊下が一部、補修が必要な状況で、保険が適用されるかどうか確認のためです。今年は鳥取を豪雨が襲いました。お寺の境内は少し高いところにあるので浸水は考えられませんが、怖いほどの雨が珍しくなくなりました。

お客さんの対応をしつつ、本日は早朝から集中して西法寺通信づくりです。3ヶ月で1度の発行ですが、次号で19号になります。

夕方までかけて一通りは出来上がりました。17日の役員会で来年の日程を確認してから印刷所に入稿となります。最近にない、早めの作成となりました。いつもこうありたいものです。

お寺と私と坊守そしてネコたちが住む古家は、歩いてすぐの距離。合間合間にター坊のようすをうかがいに行き来します。ケージのなかでかわいそうですが、もうしばらく辛抱してもらいましょう。

仏間に掲げられた写真

昼間、六七日(むなのか)のおつとめにうかがいました。
初七日からはじまり、毎週、いっしょにお経をあげ、終われば少しの間、お話をします。

家に仏間があるお宅の方ならイメージできると思いますが、お仏壇があり、その上には多くの場合、ご先祖にあたる方たちの写真が掲げてあります。うちのお寺では庫裡の仏間に第10世から第13世までの住職の写真が飾られています。別の仏間には祖母の写真が。残念ながら曽祖母の写真はありません。

ご門徒さんのお宅では、施主さんから見て曽祖父母さん、そして祖父母の写真です。

写真を拝見すると、曽祖母さんはずいぶん若い頃の写真です。過去帳を拝見すると、大正10年にご往生されています。まだ若い頃です。施主さんのお母さんは「『女優さんみたいだ』と、写真を見た人はいうですが」。今とはずいぶん髪型が違い、髪がふくらんでいるような感じ。調べてみると、「ひさし髪」というヘアスタイルのようです。この方のお孫さんがこの度、ご往生されたということになります。施主さんは、「父の写真も飾りたいと思います」

実に96年の人生でした。

お元気で、畑に精を出されていたあれは確か5年前の夏、自慢のスイカをいただいたこともありました。「いつの間にか90歳をこえました」と聞いてびっくりしたことを思い出します。

週末が四十九日法要になります。「ありがとうございます」という気持ちを持って、おつとめさせていただきます。

手製の経本でおばあちゃんの3回忌に

この前の日曜日のこと。おばあちゃんの3回忌にお参りされたMさんが、手製の「正信偈」を持参されました。今年、友達と2回、お寺にきて写経され、できなかったところをがんばって仕上げてお参りされたのでした。ただ写されただけでなく、ルビや博士をご自身で書き加えた力作です。お父さんは、「売れるんちゃうか」と。いえいえ、お金にはかえられません。

どうやら私が写経のときのことをブログに記した際、「おばあちゃんの3回忌に間に合うといいですね」と書いていたらしく、そのこともあってがんばって仕上げられたとのこと。すいません、当の本人は忘れておりました^^;

「ブログで紹介したいので」とMさんにお願いしたところ、コメントを寄せていただきました。

「とても新鮮な気持ちで、いつも以上に心をこめてお念仏を称えることができました。
祖母の3回忌までに無事完成することができてよかったです」

「今までは音で覚えて称えていましたが、自分で博士(?)を書き写してみると右側の行と左側の行があることに初めて気付きました。あの小さな記号でどうやって音程を表しているかも少しずつ理解ができ、何十回も称えてきた正信念仏偈をまた新たな視点でみることができておもしろかったです」

Mさん、ありがとうございました!

なお、Mさんが写経したのは、「書いてつくる〜正信偈」 です。関心ある方はぜひお買い求めください。