お寺での葬儀にお参りしました

午前中は法事を2件お勤め。その後、坊守とともに50キロほど離れたところにあるお寺さんでの葬儀にお参りしました。私はお会いしたことがない方ですが、大正に生まれ、満州から引き上げてこられ、23才でお寺に嫁いで坊守になられたそうです。

本堂にたくさんお参りしていただくのはまだ難しい状況です。広い境内に100人近いご門徒さんがお参りされていました。僧侶も15人ほどいたでしょうか。これほど大きな葬儀にお参りしたのは本当に久しぶりです。

故人と関わりが深かった方なのでしょう。なんまんだぶ、なんまんだぶと念仏を称えている方がいらっしゃいました。

大正時代に生まれた方から、私たちの世代は聞いておいた方がいいことがたくさんあります。ご住職とこれからお会いする機会に、お母さんの記憶を教えていただこうと思います。

合掌

いただきものの赤いユリ

坊守です。

気温と共に仏花の耐久期間も短くなり、朝の出勤前に本堂をのぞいて点検する必要が出てきました。

そろそろかえどきかな、という場合は、お昼休みにさささっと、職場近くの産直店でお花を調達し、翌朝、本堂でいけなおしています。

いまの時期は、ありがたいことに庭にぎょうさんことアジサイが咲いてくれ、しかも色が白なので(流行りの西洋アジサイではないのですが、なぜか白いんです)、調達の苦労がありません。

また、百合の季節でもあります。おとついは、会議に行った作業所に咲いていたユリがあまりにもハッとする赤だったので思わず褒めたら、お土産に下さいました。
今朝、法事でみえた方から「初めてみる色だ」と、住職にお声がかかったそうです。仏さんへのお供えではありますが、お花のことに反応してもらえると、うれしいものですね。

百合は、香りの強いカサブランカのようなものは、お供えしないことになっていると、仏華の先生が著書に書いておられましたが、香りが強いのはなんでアカンのか、もう少し知りたい気がします。

しずくの音を聞きながら

西法寺通信第9号も完成に近づいてきました。

今日は午後から雨降りです。ひと段落すると、作業中は全く耳に入ってこなかったしずくのたれる音が聞こえるのでした。

浄土真宗ではよく聴聞ということばを使います。

聴と聞。耳の位置に注目。

聴はでかけていくこと。聴きにでかけるという意味があります。

聞は聞こえてくること。

そんな意味があるんですよと、ある僧侶の方から教えていただきました。漢字とは実に深い意味があるものです。

たしかに。こちらから聴きに行ったら聞こえてくることがあるものじゃないでしょうか。聴こうとしなければ聞こえない声が、この世の中にはたくさんあるのではないでしょうか。

岩美町のアジサイロード

印刷しようと思ったら紙切れで町内浦富のホームセンターへ。店員のご門徒さんと「蒸し暑いですねー」とごあいさつ。なんでもクーラー交換中でしばらくエアコンなしでの仕事になっているそうです。

この店の近くには季節ごとに花が咲く道があります。

現在はアジサイロードです。ちょうど見ごろ。

用水路にはカエルさんたちがたくさん。一歩近づくと数匹のカエルが飛び跳ねるほど。夜は大合唱していることでしょう。

場所はJR岩美駅下車。駅を背に自転車置き場が右にあります。その横の道を右方向に歩いてください。吉田川という小さな川があります。その川沿い約1キロの土手にアジサイが咲いています。

秋にはコスモスロードにかわります。

西法寺通信第9号作成中です

季節ごとに発行している通信も、次で9号となります。今週いっぱいでの完成を目指して昨日から作業スタート。1ページ目は、本堂瓦屋根の修復についてお知らせしようと考えていたのですが、梅雨時でもあり、作業開始日がまだ確定していません。別のことで考えないといけないかも!

とりあえず2〜3ページを作成中です。それにしても3ヶ月はあっという間ですねー。

仏壇をお預かりしました

使われなくなったお仏壇を預かることにしました。きょうはその引っ越しです。私の住む古民家の蔵を、仮の住まいにしていただくことに。御本尊もあります。

目立ったおおきな傷や汚れはありません。仏壇屋さんでみがいて貰えば新品のようになるでしょう。

サイズは、たて163㌢✖️横63㌢✖️ 奥行き60㌢です。

これから案内して、預かっていただける方がいらっしゃればお譲りしたいと思います。

初めての梅仕事

我が家の梅が少し実をつけたことがきっかけで、今年初めて梅の仕事にとりくんでいます。

梅ジュースは、住職に好評で、夏まで持たない気配。あわてて青い梅を買ってきて、第二クールの製作に着手しました。

もうひとつ、カリカリの小梅をつくっています。以前、農家さんの取材をしたときに、自家製の小梅をお土産にといただき、とてもおいしかったのです。
赤い紫蘇が市場に出たので、仕上げの作業をしました。

紫蘇の葉を塩で2度ほど揉んでアクを出し、小梅からあがった梅酢を加えました。紫蘇が赤くなるので、小梅とともに漬け込んで、赤く色づくのを待つばかり。

面白かったのは、なんといっても、青紫だった紫蘇の絞り汁が、酢にあわさると、赤紫に変化するところです。リトマス紙がpHによって、青や赤に変わる、あの実験を思い出しました。
また、祖母が紫蘇を揉む作業を傍らで見学したことがあったかも、と大昔の記憶も戻ってきました。

暗号みたいな

午後のお勤めの後、本堂で坊守のお経の練習の手伝いを少し。7月に中央仏教学院の通信課程のスクーリングで声明の実演があるのです。

せいめいと読むと思ったら違います。しょうみょうと読みます。仏典に節をつけて読むことです。

一般寺院ではほとんど読む機会のない発起序(ほっきじょ)ほか課題は9つもあるそうです。今日は6つ、いっしょに読みましたが、なかなか大変です。読み方を思い出せないものもありました。

写真の左ページは読むためのガイドなのですが、なんだか暗号みたいですよね。

古い椅子のこと

坊守です。

修理に出していた椅子が、戻ってきました。
もともと以前の家主さんが使っていたもの。縁に置いてあったレトロな二脚で、面白がって使っていましたが、じきに破れや不具合が出てしまったのでした。

一度、家具屋さんに見てもらって「土台にバネが入った古いつくりなので、なおせても高いですよ、新しい椅子に買い換えた方が…」という残念な回答でした。
インターネットで調べると、県外には、「職人の技術維持や習得のために、バネ式の椅子を修理させてほしい」と割引価格で引き受けている工房もみつかりましたが配送費用がすごい。やっぱり廃棄か、と八割方あきらめて最後と思って電話帳にあった修理屋さんに相談すると、
大丈夫、と、対応してくれたではないですか。「バネの椅子をなおせるのは、この辺では、うちくらいかな」と。

張り替える布も「在庫があった」と、感じの良い反物が出てきて、10日もかからず二脚とも再生しました。いままではあちこち向いていたバネも、本来の位置に戻って座り心地が良くなりました。

フワッキラッとした織地は、金華山ということや、中のクッションは座面と背面で硬さを変えて入れている(背面は柔らかいものを入れる)ことなど、少し椅子の知識ができました。頼りになる工房の大将が南無阿弥陀仏のご同朋であることも判明。

こんなふうに、前の家主さん時代から使われていたいくつかの家具とは、楽しくつきあっていきたいと思います。