へいひ法要

仏壇をしまわれるご門徒さんのところで閉扉(へいひ)法要をつとめました。家主さんが引っ越すことになり、その先には仏壇を置くことができず、仏壇じまいとなったそうです。

引っ越し作業の手をしばし休めていただいて正信偈を読み、御文章を拝読し、御本尊・阿弥陀如来の立ち姿の意味するところを少しお話しました。そして、次のようなことをお伝えしました。

先日、90代の方のお宅にうかがった際のこと。高齢ということもあり、お住まいは娘さんのところに変わり、朝昼晩とあげていたお経をあげられなくなったそうです。娘さんが心配して聞いたところ、「仏さんがいつでも護ってくれているから」とおばあちゃん。

目の前に仏壇はなくても、いつでも阿弥陀さんは私とともにいらっしゃるのです。おばあちゃんの一言から、そのように私も学ばせていただきました。

雪だるまがつくれるほど

深夜からの雪が20㌢ほど積もりました。朝から雪かき作業中。きょうは法事があります。かわいい?雪だるまに気づく方がいるでしょうか。

水分をたくさん含んだ雪で、かなり重いです。去年の冬は雪かきをするほどは降らなかったので、この辺りにまとまった量が降ったのは2年ぶりでしょうか。

13時現在も雪が降り続いています。

ナモはストーブの前から動きません。

僧侶になりたい

きょうは僧侶になりたいと希望されている方の話をうかがいました。県西部の方で、うちまで来てもらうのも遠いので鳥取市の西側に位置する道の駅で。どの宗派ということは絞り切れていないようです。私からは、浄土真宗本願寺派の僧侶にはどうすればなれるかを中心にお話しました。

どこのお寺にも属してはいないそうですが、知り合いの僧侶の方の仕事ぶりに触れるなかで、「こういう道もあるのでは」と考えるようになったそうです。

またお会いする機会があるかもしれません。よくよく考えていただけたらと思います。

さて道の駅きらりには足湯があります。手だけつけてみましたが、いい湯加減でした。

販売コーナーに行ってみると、県東部の人なら一度は食べたことがある(と思われる)亀井堂のサンドイッチが。商品をおろし中のおじさんに、「昔からこのパッケージですよね?」と聞いてみたところ、「字体は少し変わったけど、デザインは昭和20年代からほぼ変わってないよ」とのこと。なつかしのパッケージとなつかしの味を楽しみました。

梅が咲き始めました

南極では観測史上はじめての20℃越えを記録したそうです。岩美町は現在13℃。庭の梅が咲き始めました。梅の花言葉は不屈の精神だそうです。

梅といえば岐阜の方に聞いた話があります。親鸞聖人が関東での生活を終え、京都に帰る途中、岐阜関ヶ原の聖蓮寺で飲食を提供されました。その際に出された梅干しの種を聖人が植えられたのだとか。伝説だとは思いますが、境内にはいまも古木の梅があるとのことです。いつか訪ねてみたいものです。

きょうはなんの日?

2月15日は、お釈迦様がお亡くなりになった日と伝えられています。

臨終が近づくなか、25年ともに旅をしたアナンは涙を流し悲しみます。お釈迦様は、「長い間、お前は、慈愛ある、身とことばとこころの行為によって、私に仕えてくれた。アナンよ、お前は善いことをしてくれた。努め励んで修行せよ」とアナンに語りかけたと『大パリニッパーナ経』にあります。

「お前たちに告げよう。諸々の事象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成しなさい」。これを最後のことばとし、涅槃に入ったのです。涅槃とは安らぎの境地のことです。

涅槃図をご覧になった方はご存知だと思いますが、お釈迦様との別れに、お弟子さんたちはもちろん動物たちも涙を流しています。生きとし生きるものに深い慈悲の心をもって接したお釈迦様の人柄が偲ばれます。

お釈迦様の誕生日は4月8日、さとりを完成させたのは35才のときに迎えた12月8日と伝わっています。

岩美中の給食に松葉ガニ

私の母校でもある岩美中学。3年生100人に若松葉ガニが無料で振る舞われたそうです。昨日、NHKニュースになっていました。

丸ごと1匹! すごい給食です。私の中学時代には、、、もちろんありませんでした。

提供された網代底曳船団の船主会の方は、ウチもお世話になっているご門徒さんでした。

若松葉とは脱皮して間もない若いオスのカニのことで、昔は水がにと呼ばれていました。幼い頃、カニ鍋で食べた記憶があります。

昨日の習字教室でも、「昔は安かったけど、最近は高くなって。だけど一回は食べないと、なんだか気が済まんですだがー」とおっしゃっている方が。

「よーし、買うか」と道の駅に行ってみました。1匹1080円の値で売られていました。

買ったかどうかは、ご想像にお任せします。

底曳船の出港を見に行ったのは昨年の夏のことでした。私たちの生活を支えてくださっている漁師さんに改めて感謝。5月まで、どうか安全に!

お礼状を書く

一昨年、市内のお寺にお参りした際、講師の方が法事にお参りになったご家族にお礼状を書いているとお話されていました。そして後日、私のところにもハガキが届きびっくりしたことがあります。お参りになった方全員にとはいかないまでも、マネをしないとなあと学ばされました。

しよう、しようと思っていてもなかなか実行できずにいたのですが、「やるべし」と自らに命じて、ようやく本日実行。ことし年回法要にお参りされたご家族へのお礼状です。結構な枚数となりました。それだけ亡くなられた方がいらっしゃるということです。

宛名だけ私の下手な字で書き、裏面はパソコンで。

親鸞聖人の和讃を紹介しました。真宗の教えに触れていただければということと、私自身の勉強のために。

中断しないで続けたいと思います。

骨董ミシン(?)で縫ったモノ

坊守です。
先日行っていた障子の穴対策は済みました。ただ、作業中に暴れ込んできた悪いネコが、無傷だった障子にまたポツポツと穴をあけましたので、和紙でふさぎ、アラレ模様にいたしましたことも、ご報告いたします。笑

縁側が気持ちよくなったところで、休日だった昨日、ミシンを動かしてみました。
縁側には前の家主さんが使っていたミシン(足踏み式を電化してある)が置いてあったのです。ほこりを拭き、油をさしたら、動いてくれました。下糸の調子などは、私の電動ミシンより、良い位でした。


シンガー社のミシンは戦前から働いていたものがけっこうあるそうで、これも相当の年齢かもしれません。昔の道具は長持ちしますね。小さい頃にみた祖母、曽祖母の足踏みミシンも、残っていればまだ動いただろうな、と、ふと思うのでした。

そうそう、つくったのは布マスクです。私は以前から布マスク(北海道の障害者作業所で作っているもの。同地に出張の都度、買って帰っていました)を使っています。
メガネが曇りにくい気がするし、洗って使えるので便利です。それも随分くたびれ、また出張の機会も減りましたので、自作することにしました。
針目の蛇行はつけ心地に影響しませんので、満足の出来でした。

ムラ社会の崩壊と墓じまい

京都にある中央仏教学院から「中央仏教学院報」が届きました。毎号、読ませていただいていますが、2面を開くと、3年前、授業でお世話になった野世真隆さんの講演のほぼ全文が3ページにわたって掲載されていました。

野世先生のお話は、現実社会と切り結んだ話題が多く、お寺にうまれながら、お寺をとりまく社会状況についてほぼ白紙だった私にとっては知らないことをたくさん知ることのできた貴重な時間でした。私が書いた拙いレポートを「よく書けていましたよ」とおっしゃってくださるような心優しい方であったと記憶しています。

今も教訓にしている教えがあります。「時間に余裕をもって式場に到着するように」「葬儀会社に控え室に案内されて、そのまま部屋にいるような僧侶になってはダメです」。まず、ご家族へのあいさつ、式場の下見など、きちんと行いなさいということです。当たり前のことではありますが、先生の指摘を思い返して、いつも心がけていることです。

野世さんのお話は、大要、次のような内容でした。
①儀式、お勤めの仕方が大きく変化し、コンパクト化が進んでいる。
②楽しみの持ち方が変わってきているけれども、阿弥陀仏の教えにふれる楽しさは、一時的な楽しさではない。いかにその楽しみをいただくことをめざすか。
③三世代家族から2人、1人家族へ。その一方で東京への一極集中。家の宗教から個人の宗教へと変わってきている。
④僧侶一人ひとりが、どのように親鸞聖人のみ教えを伝えていくのか。一人ひとりが考えていく中で打開策を見出していこう。

うなづきつつ読ませていただきました。②は、人生そのものを支える楽しさでしょう。楽しみが多様になっている中で、工夫もしながら④を自分なりにみがいでいくことで、多くの方とみ教えにふれる楽しさを共有していきましょう、ということになるでしょうか。

同封されていた同窓会の会報には、同じクラスだった方の仏前結婚式の写真が掲載されていました。社会人生活のなかで苦労もされ、親鸞聖人のみ教えに出会い、学院に入学してきた若者でした。Uくん、おめでとうございます!

お墓じまいの相談

今日は午前中に法事がありました。
終わった後にお墓じまいの相談もいただきました。
昨年の秋にも別の方からお墓じまいの相談があり、「ことし墓じまいをすることにしました」と年頭のあいさつ回りの際にうかがいました。

多くのお寺さんがそうであるように、当西法寺にも納骨堂があります。
お寺での法要の後に納骨堂前でのお勤めをする予定です。日程は、3月16日、5月17日、8月16日、9月16日、11月13日となります。

お昼にホームセンターにナモのトイレ用の砂を買いに行くと、ご門徒さんとばったり。
水産加工の仕事をされていますが、そのお帰り途中でした。今日はご家族の月命日で、墓前にお供えする花を買いに来られたとのことです。

できればお墓を維持していきたい、あとに続く誰かにお墓を維持してほしいという願いを持っておられる方が多いと思います。お墓じまいを考えておられる方は、そうはいかない何らかの事情を抱えておられます。よくよくお話を聞いて、そのお気持ちを汲んだご案内をしていかなければと思いました。