アップルパイの午後 朗読と音楽 奏で

本日、岩美町まちづくりの会のイベントが本堂でありました。

尾崎翠さんの作品の朗読があり、生家である西法寺を会場に毎年、開催されています。ことしで9回目です。

ハーモニカ演奏、民話の読み聞かせ、金子みすゞさんの作品の朗読とフルート演奏、そして尾崎翠の作品からの朗読とつづきました。

ゆったりとした空気につつまれた時間でした。

尾崎翠さんの朗読は、「アップルパイの午後」。兄と妹、そしてアップルパイをもって登場する友人のやりとりを描く戯曲です。

かかれたのは昭和4年。時代の重苦しさが全くない、ストレートな会話の応酬。おもしろかったです。ちゃんと読んでみようかな。

猫の手も借りたい?

ナモちゃんはペンが気になるようです

西法寺通信第3号の校正をナモちゃんが手伝って(ジャマして?)くれました。

年の瀬に申し訳ないですが、業者さんに印刷してもらって、除夜の鐘・元旦会(がんたんえ)、2日の修正会(しゅしょうえ)から配布します。

来年はねずみ年です。日本には猫年はありませんが、タイやベトナムには猫年があるそうです。

知らなかったにゃー。

ことし最後の

年の瀬となって、枕に「ことし最後の」がつくようになってきました。

ことし最後の習字教室がありました。引き続き課題は「般若心経」です。

筆を握る機会が増えた今年、上達は程遠いとしても、この時間はたいへん貴重でした。

基本的な筆の運び方も身に付けていなかった私にとって、石原先生の筆づかいをみているだけでも勉強になります。

教室が終わってから、70代、80代の方たちとおしゃべりするのもいいものです。私はいちばんの若輩です。

最近、参加する方が減っていてもったいない。

岩美町網代のコミュニティーセンターで月2回、参加費用は1回あたり750円です。問い合わせは、0857-72-3564まで。

町内・地域のみなさん、ぜひ。

頭が下がります

県西部に住む曹洞宗の僧侶の方と相談事があり、「では中間地点で」と、「道の駅 西いなば 気楽里(きらり)」というところで小一時間ほどおしゃべりました。

地図上で見ると中間地点ではありませんが、西部の方からは自動車道を使えば1時間、私は東部の岩美町からちょうど1時間というところです。

うかがうと、今日の夕方はお通夜のお勤めとか。経済的に恵まれない方がお通夜・葬儀で困らないよう、わずかのお布施でお勤めされているそうです。葬儀会社から月に1回程度は依頼があると話されていました。頼りにされているのでしょう。

頭が下がるとはこういうことです。私も見習わなければ。

追伸。道の駅に足湯があるとのことでタオルを持って行きましたが、残念ながら休止中でした。

人は去っても

人は去っても、その人の微笑みは去らない。
人は去っても、その人の言葉は去らない。
人は去っても、その人のぬくもりは去らない。
人は去っても、拝む手の中に帰ってくる。

浄土真宗本願寺派の勧学を勤めた中西智海さんの言葉です。今日の葬儀は、この気持ちをもってあたりたいと思います。

お通夜を勤めました

大正に生まれた女性の方のお通夜がありました。この時代に生まれた方のご苦労と思いを引き継がなければと思います。

同時代に生まれた日本男性の7人に1人は戦死しています。女性の方たちも大変な思いをされ、戦後を生きてこられたのです。

『無量寿経』のなかに『志求無上道」とのことばがあります。お名前に志という漢字がある方でしたので、釋志道と法名をつけさせていただきました。

ご家族の方がお経を手に取られたとき、亡き方をなつかしく思っていただけたら、そして、のこされた私たちは、険しくとも、みんなのいのちが大切にされる無上の道をめざします、という思いを込めました。

合掌

都心のビルの谷間にて

坊守です。
この週末は、お寺のことはできず、東京に居ました。
職場(寺じゃない方。Wワークはややこしいですね)で担当している若手職員たちの学習プログラムのお世話オバさんをするのが目的です。
1年通じて、医療以前のコト(人権とか平和とか)を学ぶゼミを作っているのですが、今年の通年テーマは「貧困」。2019年は年越し派遣村があってから10年になる年でもありました。
で、机上の学習だけでなく、フィールドワークしよう、と路上生活者の支援をしている皆さんのもとに行ったわけです。
40キロの米を炊き、何十キロか分からない野菜を20人のボランティアさんとともに切り、都心の公園の炊き出しと衣類配り、生活相談を見学しました。

ほぼ1年ぶりの東京は、オリンピックを前に、ますます開発がすすんでいましたが、その陰で、見た目の悪い野宿者を排除する動きもあるそうです。公園のにも立ち入りさせないためのフェンスができていました。
一方で、おおっ!と思ったのは、炊き出しに協力していたのがお寺だったことです。大人数の調理をする場所と水光熱費を提供されていました。

ビル風の吹く寒い公園で、百数十人が衣類や食べ物を配る場所に行列するという鳥取にはない光景、医療相談に通っているボランティア医師の話、濃い2日間を若い医療従事者たちがどう受けとめたか?
…気になりますが、ここからは自分のアタマで考えて、動いてほしいと思います。

今朝、話をしてくれたドクターは、ガンジーのこんな言葉を紹介して話を終えました。

『あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである。』

嵐を呼ぶ男?

年末・年始の案内のためまわっていましたが、強風と豪雨のため途中で断念。網代のなだばたさんで昼食をとろうと店に入ると、「こられるときはいつも嵐だが」「嵐を呼ぶ男だが」とおばちゃんたちに歓迎?されました。


嵐を呼ぶのではなくて、気候変動の嵐をなんとかしなきゃと思うわけです。現在、スペイン・マドリードで開かれているCOP25関連のニュースに関心があり、新聞やネットで配信された読んでいます。


2050年までに温室効果ガス排出をゼロにする目標を立てた企業が117社にのぼるそうです。リーバイス、シャネル、ヒューレッドパッカード、IKEAなど世界的な大企業が名を連ねています。日本企業では、マルイ、小野薬品、アシックスが入っています。


火力発電の新設計画をもつ日本政府は国際NGOから化石賞を2週連続で受賞しています。会議で最も後ろ向きな発言をした国に贈られるわけですが、これではいけません。


世界では若者たちが立ち上がっています。そのうねりはおそらく日本にもやってくることでしょう。負の遺産を残さないよう、もっと社会全体が関心をむけるときではないでしょうか。

今年の漢字は

昨日の話題ですが、今年の漢字は「令」でしたね。

数年前までは元号で表記した経験がほぼありませんでしたが、僧侶の世界に入ってみると、元号表記が普通のようです。

一例をあげると過去帳という法具に法名、俗名、ご往生の日にちなどを記載します。ご往生の日付の表記は、当寺院の場合、元号です。ただし元号表記のみだと、いったい何年前なのか分かりづらいと思います。過去帳については、西暦と元号を併記するように改めようかなと考えているところです。


私個人でいうと、今年の漢字は「縁」でしょうか。これほどたくさんの方にお世話になった年はありませんでしたから。


みなさんは今年をどんな漢字であらわしますか?

全日本仏教会が「ヒバクシャ国際署名への協力のお願い」

以下は、全日本仏教会のホームページからの引用です。

http://www.jbf.ne.jp/activity/3474/3483/3781.html

ヒバクシャ国際署名活動への協力のお願い

国連では、核兵器を法的に禁止するための議論を2015年から本格化し、2016年の国連作業部会そして国連決議によって、条約発効のための交渉開始が決定されました。 
核兵器禁止条約は、2017年7月7日、122ヵ国の賛成投票により採択され、2019年10月18日現在33ヵ国・地域が批准しています。しかし、条約の発効には50ヵ国以上の批准が必要です。

本会は、仏陀の和の精神をもとに仏教文化の宣揚と世界平和を願う立場から、ヒバクシャ国際署名によって核兵器が廃絶され、世界の平和と環境、人権を尊重する世界が実現することに賛同し、署名活動への協力をしてまいります。

ヒバクシャの表記について  核兵器禁止条約の前文で、ヒバクシャ(hibakusha)と記載されています。

条約の発効について
核兵器禁止条約は、50か国目の批准書が国連事務総長に寄託されてから90日後に発効 します。

ヒバクシャ国際署名については、下記をご覧ください。
https://hibakusha-appeal.net/about/shomei/

以上が引用です。

先日のローマ教皇の訪日も後押しになったのでしょうか。

NHKの直近の世論調査では、日本政府は条約に参加すべきが66%、しなくてもよいが17%でした。全部とはいかなくとも、多くの寺院がお参りする方に案内するだけでも、署名は広がると思います。