
鬼は退治されて当たり前じゃなく、鬼の立場にたって考えてみると、桃太郎は盗人で、鬼の宝物を奪い取る悪者ではないか。
2018年度「図書館を使った調べるコンクール」文科大臣賞を受賞した小学5年生・倉持よつばさん。
その発表をまとめたのがこの本です。
彼女の探究心、好奇心に脱帽です。桃太郎に関する二百冊!もの本を読み比べ、彼女は「鬼は何者なのか」に迫っていきます。
鬼の描き方は時代によってちがう。
鬼は一方的に悪だと思われている。目に見えないもの、病気、反逆者など、人間にとって悪いことやこわいことを全部鬼のせいにしてきた。
としたうえで、「鬼は何者なのか」の答えを出します。それは本を読んで確認して下さい。本当に感心しました。
「わからないことがあったら図書館へ行こう!」
スマホで調べて、〝わかったつもり〟になっている私たちに反省を迫るようなよつばさんのひとことも、なかなかです。
読書の秋、ぜひ一読を。