古家のリフォームはじまる

2018年、お寺から歩いて30秒のところにある古い民家を譲り受け、その年の春から夏にかけて大工さんにリフォームしていただきました。同じ大工さんに、その後、お寺の山門や鐘撞堂、洗面台などの修繕をお願いし、この度は古家の2度目のリフォームとなります。1度目にはそのままにしていた6畳の和室の畳の表替え、8畳間の床の張り替え、ガラス窓を二重にするなどの暑さ・寒さ対策です。余り材でキャットウォークもつくってくださるとのこと。

この古家は明治時代に作られたそうです。別の地にあった建物を移築して、それ以来、歴史を刻んできました。

古い趣きある家です。今日、畳をとりはらってみたところ、昔の大工さんの確かな技を確認できました。ダメになった材の上から寸分違わずに材を貼って敷居を手直ししたところが複数箇所ありました。ただ、床下の材が腐食していて、新しく入れ直さないといけなくなりました。大きな作業になりそうです。

ター坊は、お客さんにびっくりしてケージを蹴破って家中を駆け回りました。彼にとっては不安な日々になりそうで、気の毒です。

支えがあってこそ

古家の床の工事は明日からになりました。何もなくなった和室でター坊はのびのびー。彼は明日から工事期間中、オリに入れられることを知りません。

午後、大工さん用のお茶、お菓子を昼間に買いに出かけましたが、真夏の暑さです。道の駅で思わず、、、。

9月は町内のご門徒さんからお寺の年会費(護持会費)を納めていただく月です。お願いの文書を作成・印刷しました。明日から町内の世話役さんに届けます。

ほか郵送で10通ほど送りました。暑さのためなのか、郵便局のポストに切手を貼らずに投函してしまい、局長さんに開けてもらいました(苦笑)

お寺は維持するための経費がそれなりにかかります。火災保険、警備システム、イベント経費、本願寺に納める賦課金、会費など。これらの経費をみなさんの護持会費でまかなっています。

ありがたいことです。おあずかりする会費を寺院の運営に大切に活用させていただきます。

1年前の記憶は…

坊守です。

先週は、毎月の地区掃除の日を間違えてフライングしましたが、今朝は無事に参加できました。( ´ ▽ ` )

7時半に組ごとに割り当てられたスペースに集合。我々の担当はスポーツ公園のいちばん奥。歩いて10分以上かかるので、ご近所の女性たちと連れ立って向かいます。
朝早くても半時間も作業をすれば、汗だくなので、無理はせず。

帰り道はいそぎませんので、さらににぎやかに。路肩に生えた可愛い花を愛でたり、「イチヂクだ!」「こちらにあるのは蜜柑だで!」「無断で収穫したら、お寺さんが盗ったとおこられるで」と、岩井の三寺の関係者が並んで、冗談も飛び交います。

「なんの花だろう?かわいいなあ」と、話したのは、あとで調べてマルバルコウソウという名だとわかりました。ヒルガオ科の一年草でした。


この名前をみて、去年の掃除の時にも同じ話をして、帰って調べたことを思い出してしまいました。来年も同じ会話をするかもしれません。
掃除のあとは、1日中家の片付けをしていました。
あまりに冬場に寒い家なので、明日から大工さんに床下からみてもらうことになったのです。屋内で12000歩。脚が棒です。ター坊たちの応援は、お邪魔虫というしかありません。

お通夜の前に

本日は午前中、1周忌のおつとめ
午後はお寺の清掃でした。暑いなかの外仕事。みなさんありがとうございました。秋彼岸をきれいな境内でおつとめできそうです。


夕方は鳥取市内でお通夜のおつとめ。

その合間に、お通夜の準備(法名を板に筆で書くことと法話の原稿作り)です。

施主さんの亡きお父さんのご兄弟(長男)さんは、1945年8月に戦死されています。施主さんのお父さんは、国内の飛行場で軍用機の整備にあたってたそうですが、1943年9月10日に発生した鳥取大地震の後、帰郷されました。この地震で1200人以上が命を奪われました。

この度、ご往生された施主さんのお母さんは、戦前、看護士として働き、沖縄におもむく予定もあったそうです。ご家族が反対され、帰郷しています。

戦後、そのお二人が結婚されたということでした。

もしお二人が鳥取に帰ることがなかったら、人生は大きく変わっていたことでしょう。

奥さんは大正生まれです。戦争に人生がほんろうされる人々の姿を、私たちは悲しいことに日々、世界のニュースで知らされます。日本は、防衛費を大増強し、アメリカの軍需産業からたくさんのミサイルを購入するそうです。誰が喜ぶのでしょう? 何を守るのでしょうか?

これは以前、ある講演録を読んで知った話です。
きんは100歳、ぎんも100歳のきんさん、ぎんさん。
覚えておられる方もあるでしょう。

生前、人生で何がいちばん嬉しかったかと問われると、
「戦争が終わって、選挙に行けたことだ」といつもおっしゃっていたそうです。

女性が投票に行けるようになって、日本は戦争を遠ざけることができたと私はけっこう本気で思っています。

では、お通夜にいってきます。

ホテイアオイが咲く

手水鉢に入れたホテイアオイが花を咲かせました。カエルが顔を出しているのがわかりますか?

メダカとの相性がよい水草です。もともとは坊守がメダカのために買い求めたものですが、たくさんふえたので手水鉢にもいれています。繁殖力がつよく、国の「生態系被害防止外来種リスト」で重点対策外来種に選ばれています。

布袋葵の葉の基部は、ふくれてきて浮き袋になります。それが布袋腹に見えることからこんな名前がついたそうです。布袋和尚(中国、唐の時代の禅僧)も苦笑しているかもしれませんね。

南極と氷河のはなしをうかがう

昨日は坊守とともに市内のご門徒さん宅へ。南極観測隊員としての任務をはじめ、研究者として長年、氷河研究にたずさわったNさんにお話をうかがいました。西法寺通信のインタビューです?

初めて訪れた南極は、360度見渡す限り、人工物のない真っ白な世界。マイナス50度も体験されたそうです。

南極では氷床の動きを調べる研究にあたられました。氷床には昔の気候の痕跡が残されています。「南極にも氷がなく陸地だった時期があったんですよ」と。想像を絶する自然の営みです。

現在の気候危機にも強い危惧を持っておられました。一例ですが、北極圏の氷が溶けると気候や海流をかえ、大きな気候変動を起こしかねないそうです。

スケールの大きな話、そして、私たちに何ができるのかなと考えさせられました。ご門徒のみなさんは10月をお楽しみに。

ナモの日記(2024年9月)

きょうのおてらにっきのおとうばんは、ナモです。

くがつになって、うちのおいたん(注:住職)は「すずしいぞ!がぜん、くさかりをするきになってきたぞ!」と、ながいくつをはいて、くさかりきをふりまわしています。
あたいは、いままでどおり、すずしいおげんかんで、ねんねしています。ニンゲンが「ナモはここか?」と、みにくるときは、コロリンコして、あたいがかわいいのをみせてあげています。


たーちゃんは、せんぷうきのあるところで、のびのびにのびていることがおおいです。
なつばては、すずしくなりだしたらおきるそうなので、あたいたちネコのように、みなさまもゆっくりおすごしくださればいいとおもいます。

おじいさんのおんちゃん、おそとのシマおじさん、あそびにくるようになったハクちゃんも、げんきです。シマおじさんは、メダカのおみずがすきで、まいにちのんでいます。あかちゃんのメダカもいるので、のんじゃわないか、おばたんはすこしだけしんぱいしているそうです。

『「宗教2世」問題』を読んで

いくらかは涼しくなり、今日は午前中、網代道場の草刈りへ。
その後、公民館におじゃまして知り合いの方に学校給食の無償化を求める署名のお願い。顔見知りの方が公民館を利用されていて、帰りがけに協力していただきました。みなさん「いいことだが」と快く。

午後は銀行に行ったり、お寺の会計作業などを少し。

そのあとは本を読んで過ごしました。買っただけで積んであった本を9月は何冊か読みたいと思っています。まず読み始めたのが、『だから知ってほしい「宗教2世」問題」。昨年の秋に発行された本です。

ジャーナリストや研修者、弁護士などと共に、宗教2世の方たちの手記が掲載されています。400ページを超える分厚い本です。まず、当事者の方たちの手記から読み始めました。

「統一教会2世として生まれて」という手記を寄せたものさん。生い立ちから、統一教会との決別、そして親との関わりなどが記されています。


合同結婚式に参加し、夫婦として結ばれた両親から生まれた「祝福2世」です。祝福2世は「神の血統」を守り抜き、同じ祝福2世と結婚して3世を生むことが使命。


成長していく中で生まれた違和感と疑念、他方、親の監視下に置かれ、自らの意思などなく生きてきた自分。相談相手を求めて先生や友人に思いを吐露しても「自立」せよと。「誰も自分のことをわかってくれない」という孤独でいっそう心を固く閉ざす。

大学を卒業する直前に、「大罪」だと思っていた、自分の好きなことをして生きること、人を好きになることは統一教会の外の世界では普通のこと。私は「神の子」ではなく、人間なのだという気づき。

そうした思いをネット上で発信し、「私は一人じゃない」と初めて思えたと。

彼女は2点を「宗教2世問題の本質」として記しています。
①人生における選択肢を与えられないこと
②心と体の自由を制限され、尊厳を踏みにじられること

一般人の夫と暮らすものさんは、医療機関のソーシャルワーカーとして働いているそうです。「居場所づくりや社会資源の適切な情報提供など、自分にできることを模索していきたい」

ここまで至る道のりは本当に大変だっただろうと思います。

私にもできることはないだろうかと考えさせられました。

しみじみと感じる

昨日は3回忌のお参りが2件ありました。葬儀は2022年9月。その月の前半、昨日も記した通り葬儀が6件も続きました。

悲しいご縁ではありましたが、ご家族との関わりは、葬儀を縁にしてつづいています。折に触れて私にマスクを届けてくださる歯科医師さん、何かとお寺にお供えをくださり、いっしょにお母さんのご遺骨を京都の大谷本廟まで預けに行った元漁師のYさんと娘さん。思い出したことをしゃべっていたら、いつもより法事の時間が長くなってしまいました。

歯科医師さんのご門徒さんは昨日もたくさんのマスクを届けてくださいました。「まだあるかなあと思ったんですが」。「いつもすみません」とお礼を申し上げると、「イヤな人にはあげません。お布施だと思って受け取ってください」。本堂に置いている学校給食の無償化を求める署名をみて、「政治はこういうことにお金を使わないと」と。まったく同感です。

元漁師のYさんは、「おかあ(の遺骨を)を本願寺に連れて行ってほんとによかった」と話していました。昨日もたくさんのお菓子をお供えされました。今週はお寺清掃、16日には秋彼岸があります。みんなでいただきたいと思います。坊守の職場にもお裾分けしたのでよろこばれたことでしょう。

悲しい別れからしか見えてこない世界があるものだと、昨日、そして記している今、しみじみと感じています。

9月になりました

9月になりました。
朝、地区の掃除だと思って外に出たら、日程は来週に変更されていました。回覧で見たような見なかったような。せっかく出てきたので家の前の側溝にたまった土をかきだしました。ねこ車で4杯分! 朝からいい運動になりました。

午前中は法事が2件。いずれも3回忌です。当日のことを法話のメモを読み返して思い出しているところです。2年前の9月は、前半だけで6件の葬儀があり、本当に慌ただしく過ごしていました。10月中旬に尿管結石の手術で入院、その後、運悪く感染症になって10月の後半は病院で過ごすということに。その間の葬儀や法事は前住職につとめてもらいました。あれからもう2年も経ちます。

さて今月の予定です。
9月7日(土) お寺の清掃日 午後2時から3時まで
9月16日(祝)秋彼岸法要  午前9時半から11時半ごろ その後納骨堂法要
9月22日(日) 「歎異抄を読んでみよう」 午後3時から4時まで 

ほか、9月はお寺の会費の集金、10月12日(土)「心のコンサート」の案内チラシの作成&近隣への配布、西法寺通信づくりなど。

2025年のネコカレンダーもそろそろ考えないといけません。
今年は新しいネコも現れるようになったので、ラインナップが増えるかも?