春のめぐみ

朝、西法寺通信を届けに山あいの銀山集落へ。いつきても心和むふるさとの風景です。里の方では葉桜になりつつありますが、銀山ではまだ見頃です。

墓地に咲く八重桜。樹齢およそ50年

庭先には色とりどりの草木が訪れる人を楽しませてくれます。

ご門徒さんから「蕗を茹でて食べられんか?」と声がかかり畑へ。すると、たけのこが顔を出しています。

鍬を借りて掘り出しました。

「雨が降ったけえ顔を出したんだろうで。住職さん、いいときにこられた」

春のめぐみ、ごちそうになります。

臨終のお勤めにうかがって

明日、あさって葬儀となりました。昨日の夜遅くにご家族から連絡をいただき、朝、臨終のお勤めにうかがいました。

「阿弥陀経」をあげ、故人さまの生前の人となりを教えていただきました。大正生まれで戦争体験者、建具師として長年働かれたこと、若い頃の趣味は走ることで、晩年も体調管理につとめておられたことなど、3人の娘さんから思い出話がさまざま。勉強机はお父さんの手づくりだったそうです。キレイに雪をかいてご近所さんからおどろかれたり、古新聞を全くズレがないほど束ねたりと、きっちりとした職人気質の方だったそうです。

戦後直後のご結婚ですから、お互い、顔もほとんど知らぬままのスタートです。

「父が唯一、甘えられたのは母だったかも」「母は私たちに、『自分が選んだ人と結婚しなさい』といってました」「こんなこと話してたら、父が怒るかも」

明日の通夜の後は、お父さんと枕を共にされます。葬儀の前夜のことを、「大夜」ともいいます。もともとは近親者が集まり夜を通してつきそうことを意味しました。ごきょうだいには語りあうことがたくさんあるのかもしれません。

寺に帰って、ご法名は何がいいかとあれこれ考えて、職人さんらしい漢字を加えさせていただくことにしました。

合掌

通信を配り歩く

今日は車に暖房を入れないと肌寒い陽気となりました。

午後、雨が上がり網代での祥月命日のお勤めめの後、西法寺通信を配って歩きました。20軒ほど歩いて、地元でスーパーを長年営まれているご門徒さんのところへ。「まあまあ、寒いのに。コーヒー入れましょうか、熱いのでも」とごちそうになりました。

レジの近くにはお子さんやお孫さんの写真がはってあります。アメリカで生活する娘さんがこの5月に1か月ほど帰ってこられるそうです。

「離れて暮らしていても、元気にいてくれることが、私の元気にもなります」

夏休みにはお子さん、お孫さんたちが帰ってきてにぎやかになるそうです。

人は帰るところがあるからがんばれるんだなぁ、このお母さんがいらっしゃるから帰ってきたくなるんだろうなぁとしみじみ。

こういうお話をききながらいただくコーヒーは、5割くらい美味しく感じますね。

私もなんだか元気になり、小一時間ほど歩いて網代地域での配布を完了しました。

女優さんにお目にかかる

今日の夕方、同じ本願寺派の寺院の集まりである因幡組の執行部会でした。そこに7月22日に予定されている前進座特別公演「花こぶし 親鸞聖人と恵信尼さま」の主演・浜名実貴さんがあいさつにこられました。

昨年11月から各地を公演して回っているそうです。浜名さんもいっしょに、どのような取り組みにするのかも相談しました。

私は若い頃、大阪で前進座の公演をみたことがあります。三浦綾子さんの『母』を舞台化した作品で、いまむらいづみさんが小林多喜二の母・セキを演じました。細部は覚えていませんが、とにかく感動したことを覚えています。

多喜二は特高警察に拷問され、虐殺されました。彼のお姉さん役で浜名さんは出演されていたそうです。その役との出会いが俳優としてがんばっていく大きな力になったということでした。

そんなエピソードもうかがって、がぜんやる気がわいてきました。

再び春がきて

昨日までの網代でのお勤めは最終日、坊守の助っ人もあって無事終了しました。

今日は朝から西法寺通信の発送作業、そして一周忌のお勤めです。

一年はあっという間です。明日がご命日ですから、ちょうど一年です。境内にも再び春が訪れました。

水仙
木瓜の花
木蓮の花

桜もいまが見頃です。

あっ、冬タイヤをいい加減かえなければ。

シン・勢宝丸のお披露目に

坊守です。
今朝は、いつものように鳥取には向かわず、網代漁港へ。新しくなった勢宝丸のお披露目会です。
漁港に着くと、「坊守が来た〜」と、声をかけていただき、心細く感じる間もなく、楽しくおしゃべりしながらの見学になりました。
船上には20枚を超える大漁旗がはためき、青空に映えています。たくさん集まった地域の皆さんは笑顔。


なんと、91歳のMさんも愛車(シルバーカー)とともに登場!!しばらく手をつないでいましたが、神事が済み、餅まきになると、クルマも杖も置きざりにして構え、餅を2個もゲット。写真撮影していたわたしにも、お餅を分けてくれるのでした。この出来事を俳句にするそうです。
門徒さんの他にも、「おはよう!」と、声をかけてくださった方あり。誰かな?と思うと、岩美町の温暖化防止の委員会でご一緒しているSさんでした。船が昔の倍ほどの120トン程度になっていること、乗組員は10人そこそこで、インドネシアの研修生も活躍していることを教えていただきました。話のとおり、はとばには、浅黒い肌をした若者の姿もありました。「新しい船には、とれた魚をその場で冷凍する装置がついてある。以前は氷を積んでいったんだが」と、あきんどさんのMさん。


こちらにきて何度も考えることですが、おいしいものが私たちの食卓にのぼり、口に入るまでに関わってくれるたくさんの人の存在を感じる時間でもありました。

午後は、網代の法談3日目で、法務の入った住職の代わりに道場での茶話会へ。15人のあつまりでしたが、玄関口から聞こえた声は30人は居るかというにぎやかさで、こういう場があるのは、いいなあ〜としみじみ思いました。法談1日目の住職の話をきっかけに、お寺のブログを読むようになったというKさんは、午前中にさっそく新しい船のことが投稿されていたことに、驚いておられました。

そうそう、91歳のMさんは、午前中のうちに俳句を5つほどつくられたそうです。
ああ、にぎやかな1日でした。

大漁旗はためく

今日は網代のお参り最終日です。新しい底曳船のお披露目の日ということもあり、港にはたくさんの人たちが。私もお参りの途中に一瞬立ち寄って遠くから写真をとりました。

詳しいレポートは後ほど坊守からあることでしょう。

お参り最後のお宅は、タイガースファンのIさん宅。お土産にドラ焼きをいただきました。もしかしたらトラとかけているかもしれません。ありがたくいただきます。

念珠を編みました

4日から6日の午前中は、網代のご門徒さん宅におじゃましてのおつとめ、午後は網代道場での法要です。

本日は京都の法衣店さんをゲストに念珠編みです。

昨年よりマスターした方がふえました。ちょっとした頭の体操にもなりそうです。

「あー、今日も笑った」と楽しいひとときでした。

はい、みなさん、上手にできました。

ナモの日記(2024年4月)

ナモです。
みなさまこんにちは。

「ナモちゃんのおかげんはどう?」と、
アタイのぐあいをあんじてくださるかたがたがいるんだよ、とおばたんからききました。
そうなの!アタイ、おうちの子になってはじめて、おおかぜをひきました。
さいしょはオンちゃんがハナかぜをひいて、
そのつぎは、オンちゃんのまわりをいっつもうろついているターちゃんが、くしょんくしょんというようになって…
さいごはアタイのばんでした。
コンコン!と、せきがなんにちかでたあと、おめめがあかないくらいに、なみだとハナミズがでて、うごけなくなったの。
おいたんとおばたんが、オンちゃんとターちゃんをなおしたおくすりをのませてくれようとしたんだけど、
あたいのおくちは、おくすりがちょっとでもはいると、
ぶくぶくぶくってカニさんみたいなアワをだしちゃうので、
なかなかよくなりませんでした。


びよいんで2かいめのチックンをしてもらったあと、
カリカリのごはんをたべられるようになって、
そいで、きのうのばん、ひさしぶりにハリにかけあがって、にゃーん!とおおきなこえがだせるようになりました。


げんきがもどるまで、2しゅうかんかかったんだって。
きょうは、あさの6じにおばたんのおふとんにいって、
あごをガブリとかんで、おこしてあげました。

ターちゃんはアタイといれかわりで、
ほうたいをまいてけーじにはいっているので、
あそびあいてがいません。
ターちゃん、はやくほうたいがとれるといいね。

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明日から3日間は午前中、網代・大谷地区のご門徒さんの家におじゃましてのお参りです。そして午後は、網代道場でのおつとめです。網代法談として長く続いてきた春の法要です。

明日は住職の話、5日は念珠あみ、6日は茶話会となります。

明日のお話は、ホームページを紹介する形で進めようと思っているので、朝から過去の記事を見ていたのですが、2019年4月24日から連日更新しているので、忘れていることも多々。記憶を呼び起こすという意味でも毎日つけるというのは大事なことかと。

網代のご門徒さんが登場する話題もたくさんあるので、まずそれを紹介しつつ、いくぶんかは法話っぽい要素も取り入れて30分ほどお話しさせていただこうかと思います。

おめでたい話があります。6日の午前中、ご門徒の漁師さんが新しい船のお披露目をされます。餅まきもあるそうです。船内の見学も可能とのこと。こちらは坊守が参加します。レポートをお楽しみに!