古い道具

坊守です。
住職から、仕事部屋に使うものを縫ってくださいませんかと頼まれたので、数カ月ぶりに古ミシンを稼働させました。電動ミシンと比べれば、パワーも速度も劣りますが、こちらの方が作業姿勢が楽で、なにより、古い道具がいまも動いてくれることが楽しいのです。

「古い道具」といえば、ミシンを踏んだ勢いで針仕事を続行しました。寺で使っている携帯用のおりんの修繕です。
寺に来て、こんな仏具があるんや〜、と関心したもののひとつでしたが、それ以上に、りんの座布団が破れて白いワタがはみ出していることが気になっていました。


前住が使っていた頃なら、破れも「味」だったかもしれませんが(ちがいます。笑)。

どんな布でもいいからとにかく「内臓破裂」はなおすべき。きょう、ふと大昔に京都の道端で買った和風のハギレがあったことを思い出しました。
出してみると、幅も材質も風合いも、このためにあるような布だったではないですか!

坊守の昔の衝動買いが、珍しく役立ちました


住職に色柄を選ばせて着手。あちこちさわると、うまく解体でき、あっという間にオペ完了。
道具は古くても、不具合をきれいになおしながら、だいじにつかっていきましょう。

まちづくりの会に参加する

地元岩美町のまちづくりの会の定例会が昨日行われ、私も参加しました。毎年冬に同会主催のイベントがお寺で開催されています。会に参加されているコメ農家の方からお米を買ったり、とりくんでいることをうかがったりする中で、会場をお貸しするだけではなく、自らも参加してみようかなと思った次第です。

岩美町が好きで集まっている方たちだと思います。私は長い間、冬のどんよりとした空が、そしてあまりの田舎ぶりが好きではありませんでした。

ところが、いざ帰ってくると、さまざまな方々との新たな出会いがあり、胸を打たれることがあり、そういうなかで目に見える風景も一変しました。私は表面で物事を捕らえていた、小さな小さな自我から岩美や鳥取を見ていたのだと反省したわけです。

なるべく積極的に参加し、このブログでもつづっていければと思います。

みなさんよろしくお願いします。

それでいいのだよ

朝からお盆参りに向けた準備をしています。何日にお参りするかの案内書とともに刷り上がった西法寺通信をお配りする予定でしたが、本願寺新報のお盆特集号も届いたので、セットして届けたいと思います。

作業の間に本願寺新報を読んでいると、

生きている 今も

たぶん 死ぬ時も

腹は すわっていない

「それでいいのだよ」

との掲示用ポスターの言葉。

いや、まったくその通りだろうなと。苦笑する方が多いのではないでしょうか。

最後の言葉は、阿弥陀さんから私へのメッセージです。そのままの姿で救い取っていくという。

他にも、なかなか楽しく読めそうな内容になっています。ご家族で、ぜひ。

職場からミュージアム

https://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/2020/odeshisan/movie.html

坊守です。
お昼休みに、京都の本山前にある龍谷ミュージアムの展示を観覧しました。
なにを言い出すんだ?と、思われた方、はい、これは春にここで行うはずだった展示「ブッダのお弟子さん」の、インターネット展示です。コロナの影響で、展示は中止されたのですが、「雰囲気を味わって下さい」と、美術館が公開したものです。

鳥取の職場のデスクで、龍谷ミュージアムを味わえるとは思いませんでした。8月半ばまで見ることができるようです。

インターネットバンキングに翻弄される

先日はゆうちょダイレクトを使えるようになり、きょうは銀行のインターネットバンキングから振込をしようと朝8時からパソコンの前に。ログインするものの、振込画面にたどり着かない、、、。なぜ? ネットでQ&Aをみてみると、取引する際は法人ではなく一般ユーザーでログインしてくださいとのことでした。えっ⁈なんのこと?

いただいた説明にはそのような記載はなく、こんな基本的なことは最初に伝えてもらわないと本当に困るなぁと、まず責任転嫁です。

パソコンのキーボードが大好きなナモも、困っている私のことを心配して? 再三にわたって妨害にやってきます。

どうしたものか。

対策その①

ホームページでマニュアルを読むと方法が説明されていました。すると今度は郵便局の口座に振り込めない! これはゆうちょのホームページで解決方法を読み、先ほど振り込み作業は完了。けっきょく午前中いっぱいかかりました。

ATMで振り込む方が簡単だよなあと思いつつも、これはこれで便利かもと自らを慰めるのでありました。

対策その②

きょうは七夕。ナモには悪いけど作業のあいだ、織り姫ならぬオリ姫になっていただきました。

大雨です

人間より先にズッキーニを食べた動物がいるようです。朝、前坊守が、イノシシがでたようだといっていたので、そうだろうと思います。昨年はユリの球根を食べられました。球根とユリはどちらが美味しかったのかな? 大雨で食べるものに困っているのでしょうか。かといって対策をしないわけにもいかないし。次の課題にしたいと思います。

それにしても、雨、雨です。

朝、お寺の前の道に大きな沢蟹が上がっていました。溝の水量が増えて耐えられなくなったのでしょうか。写真を撮り損ないましたが、車に踏まれないように移動していただきました。

山陰もかなりの雨降りですが、九州の大雨による被害。本当に痛ましい事態です。熊本は4年前の地震で、被害を受けたお寺も少なくありません。再建されたお寺のことが本山の月刊誌で紹介されていて、よかったなあと思っていた矢先のこの大雨です。

人命最優先で救援・支援を急いで。

山の掃除の日

きょうは岩井の愛宕山の掃除の日です。朝7時前に集合し、約1時間作業にあたりました。落ち葉が山道を覆っていましたが、ずいぶんきれいになりました。ついで蒲生川の河岸の清掃を少しだけ。

ちりを払わん、垢を除かん

お釈迦様は弟子の周利槃特(しゅりはんどく)に、こう口にしながら掃除をするようにいうのです。

毎日毎日、掃除をする中で、本当に汚れているものに彼は気づきます。いくら掃除してもなくなることのないチリや垢のように、自らのむさぼり、怒り、愚かさのこころもなくなることがないではないかと。

お釈迦様は、それに気がついた周利槃特を拝まれたそうです。

早く終わらないかなぁと撤退モードになる自分に、周利槃特さんはほんと偉いよなあ、とムチをいれてみるのでした。

ナモの日記(7月)

ナモです。

おっきなおくらだにゃあ
穴があったら入りたい

きょうはあたいがお当番だそうです。
お昼にカリカリをたべていたら、おばたんが「おきゃくさんがくるから、きょうだけは、おりこうにおねがいします」と、いいました。
このごろ、しょうじをびりびりするあそびのほかに、ふすまをかりかりするあそびもはじめました。おいたんがいつ「コラーッ」というか、すりるまんてんです。

穴をあけたら気持ちよい

おばたんは、あたいがあそんだふすまをみて、はじめら、はがれかけたところをお糊でなおしていたけど、あたいが、なおしたあとをもっとねっしんにかりかりするので、「ふすまも、しょうじとおなじく、あられもようにします!」と、げんきよくいいました。

あたいは、にかいのおイスでゆうがたまでねんねしてたんだけど、けっきょくおきゃくさんはお風邪をめされて、やくそくをえんきにしたそうです。
それで、おばたんにあいたじかんができたので、おめめがさめたら、えんがわのついたても布にはりかえてありました。これもあたいがよじのぼったから、かみがはがれたの。

あたいがおもしろいことと、ニンゲンがおもしろいとおもうことは、ちがうことがあるのね。

でも、ネズちゃんのきゃっちぼーるは、あたいもおいたんも、おもしろいとおもっています。

プレミアム商品券を買ってみる

きょうは岩美町のPRを。町内の無線で毎日のようにプレミアム商品券の案内が流れています。町内の商店などで使える商品券で1万円で1万2千円分の買い物ができます。

役場で2冊買いました。大晦日までが有効期間です。町内で買い物をしたり食事をしたりする店舗はほぼ網羅されています。

よく昼食を食べに行く網代なだばたさんの800円の定食に換算すると800円×25回のところ、なんと30回も食べられるじゃありませんか!!

町民にとってはお得な商品券だと思います。

あきんどさんのこと

町内で50年以上、魚の行商をされていた方がお亡くなりになりました。一つのことを半世紀にもわたってつづけることは並大抵のことではなかったろうと思います。

いま、私たちの日常を支える仕事がいかに大切かという気付きが、社会に広がっているのではないでしょうか。誰かのために一生懸命働くこと以上に、貴いことってあるのでしょうか。

配送トラックに乗るご門徒さんをときどき路上で見かけるのですが、自然と頭が下がります。

あきんどさんのような行商もそうだと思います。家まで届けてくれるという行為は、もちろん生活のためではありますが、誰かのために他なりません。

親鸞聖人は、りょうし、あき人(商人)などが下類と蔑まれていた時代に、阿弥陀仏はこれらの人をおさめとって、必ず救ってくださるのだ、いしやかわらやつぶてのようなわれらがこがねになるのだとおっしゃいました。

私は、阿弥陀仏の救いをこのようによろこばれた親鸞聖人の差別なき心に深く学ばされています。

本日お通夜、明日が葬儀です。マスク越しではありますが、大きな声でお勤めさせていただきます。