胸が震える(続き)

今日はこの3月3日のお話の続きです。
昨日、ご門徒さんがお寺にお土産を持って来られました。故人さまの実家、長崎のお寺での納骨が終わり、ごあいさつに来られたのです。建築関係の仕事をされているだけあって、お寺の写真なども撮っておられ、「柱は鉄筋でしたで。中は木造。立派な本堂でした。小高いところにあって下に墓地や駐車場がありましたで」などと説明していただきました。

故人さまのご遺骨は、先月、親戚の方が引き取りに来られたそうです。そのお世話もご門徒さんが率先してなされたそうです。ご門徒さんが長崎まで出向いて親戚の方を訪ね歩かなければ、どこでどういう生活をされ、亡くなられたのか、みなさん知ることもなかったでしょう。

納骨式が無事に終了し、親戚の方々からずいぶんと礼をいわれたとおっしゃっていました。感心しつつ、お話を聞かせていただきました。

「Iさん、本当によくされました。ご苦労様でした」
「住職さん、最後までやらんと気が済まんですが」

お供えでいただいた長崎のお土産は、網代のサロンのみなさんにお裾分けさせていただきます。

食料無料市にむけて

8/2に行われる食料無料市に、JA葬祭のKさんから、シャンプーや石けん、そして日用品などを提供していただきました。お寺からは、この間の葬儀・法事のお供えをあわせて届けたいと思います。町内のOさんから未着用の服を数点、おあずかりしました。みなさん、ありがとうございました。大切に使わせていただきます。

私は当日、法務のため参加できませんが、実行委員会に届けます。夏野菜、日用品、お菓子など協力いただける方は住職までお知らせください。

昨日、よくブログを見ていただいている町内の方からノノちゃんへのお見舞いの言葉をいただきました。昨日の夜、ご飯を口にし、今日の朝は点滴をがんばってうけてくれました。心配してくださっているみなさん、ありがとうございます。

ノノちゃんについて

きょうはノノちゃんについてお知らせがあります。

2月の大雪のさい、勝手口に助けを求めてやってきて以来、保護してきたノノちゃん。

夜中に、ター坊とクウちゃんが「エサをくれ」と私を起こすのです。ノノちゃんもくっついて、このときだけは、私にスリスリするようになっていました。ふだんは坊守に甘えても、私に近づいてくることはありません。この3匹は日を追うごとに仲良くなり、結束して私を起こすようになっていたのです。

しかし、10日ほど前、吐き気がみられ、ぐったりとするようにもなり、先日の連休前に坊守が動物病院に連れていきました。

結果は重度の腎不全。完治する見込みはなく、ステージ4という状態でした。即入院し、できる限りの処置をしていただきました。野良時代から病気をわずらっていたようです。数日の入院をへて、家で過ごす方が良いとのお医者さんの判断もあり、昨日、かえってきました。

坊守が夜中にケージから出して、大好きな長座布団の上へ。ター坊とクウちゃんは、心配しているのか、ノノちゃんと鼻のあいさつを交わし、近くで寝ていたようです。

今日の朝は動物病院で点滴を投与。明日からは家でも毎日、点滴をすることになりました。

残された日々がどの程度かわかりません。ノノちゃんが好きになってくれた古家で、ネコたちに囲まれて穏やかに過ごしてくれたらと願うばかりです。

テンプル食堂

鳥取市鹿野町のお寺で、コロナ禍のなか、本堂で食事支援、子ども食堂をはじめたお話を興味深くききました。講師は石川県小松市にある本光寺の八幡真衣さん。5年前からとりくむ「テンプル食堂」です。とにかく集まれる場を作りたいと、近所の八百屋さんに食材提供をお願いしたり、走り回って開催にこぎつけたそうです。

第1回目は、予想をはるかに超える80人が集まり、足りない分は急きょ購入にお母さんが走ったほど。回を重ねるごとにご門徒さんの間にもスタッフとして参加する方がひろがり、現在は月一回、100人ほどが集まるそうです。シングルマザーをはじめ、悩みを抱えている人たちが集まり、一緒に時間を過ごそうと思い、はじめたとのことでした。また、能登半島地震の被災者の皆さんへ当初から支援物資の搬送、食糧・食事支援にとりくみ、いまも継続されています。

活動はさまざまに広がりをみせ、スタッフの自動車整備士さんは、希望する方のタイヤ交換を引き受けて、その分の収益を子ども食堂に寄付しているそうです。また、被災地での支援を知った地元スーパーから食材の提供も。

「非当事者だからできることがある。お寺だからできることがある」

八幡さんの活動が、さまざまなご縁をつないでいるようすが生き生きと伝わってきました。

活動の詳細はこちらのインタビューを参照してください。

https://tarikihongwan.net/category1/souryo/29638.html/2/

猫たちのお接待

坊守です。
昨日、猫仲間・ター坊の友だちTくんのお家のお勤めがありました。動物病院に入院したノノ(慢性的な腎機能低下がこのほど判明したのです)の面会に行くためクルマのエンジンをかけに出たら、玄関先でばったり。お勤めの前に寄ってくれたとのこと。
さあさあ、と、入っていただいて、冷たいお茶の支度を始めたら、どこにいたかわからなかったナモが登場。皆さんの間をすりすりっとひとまわりして、にゃーんとご挨拶。
遅れてクウも駆けつけ(お土産のちゅーるに反応したと思われます)、おやつを貰いました。


そんな交流の背後で、ター坊がコソコソっとあらわれ、階段を駆け上がりました。私たちには黒い物体が動いたように見えました。家族以外のニンゲンが怖いことは、大きくなっても変わりません。ましてや自宅にお客さんが来られた時は、急いで2階の和室の押し入れの奥深くに隠れるのです。

Tくんはター坊を好きと思ってくれているのに、なんというすれ違い!

だがこれは、いつものパターンです。あらかじめ2階のエアコンをつけ、ター坊が暑さでのびないよう対策してありました。
ナモはクウをパンチするところまでお見せしてしまいましたが、お接待がんばりました。
クウは、美味しいものさえくれれば、誰にでもついて行きそうな食いしん坊なので、出てきましたが、これからはおもてなしを学ばないといけません。


またゆっくり、遊びに来てくれたら、ター坊も出てくると思います。

今日は参議院選挙の投票日

朝、坊守と共に地域の投票所へ。今日は参院選挙の投票日です。みんなで選挙に行きましょう。

この数日、頭を悩ませていることがあります。夜中、境内に出没する鹿が、蓮の茎を噛みちぎっているのです。睡蓮などは、水面にあった葉がほとんどなくなってしまいました。

赤色灯を2つ置いて対策を講じ、一昨日、昨日は被害がなかったようです。

お釈迦さまが初めて説法した場所は、鹿野苑(サールナート)。鹿がたくさん住んでいたそうです。仏教とは縁のある動物ですが、何卒、蓮を食べるのはご遠慮ください!

カナ、悲、哀

午前中、17回忌の法事でした。96才のご門徒さんがお参りに。故人様は息子さんです。「最近の暑さでバテ気味で」と娘さん。おばあちゃんは静かに目を閉じてお参りされていました。車椅子で移動されていたのですが、お寺は車椅子でスッと入場できるようになっていません。これは改善すべき課題です、

午後は葬儀です。式が終わって、お参りされていた故人さまのごきょうだいから、「いい法名をつけていただいて、ありがとうございます」と声をかけていただきました。

火葬場でのお勤めが終わり、お寺へ。仏壇屋さんが駐車場で待っておられました。岡山県に住むご門徒さんが実家の仏壇じまいとともに新しい仏壇をお求めになりました。明日はお寺で入仏法要です。それが終わって仏壇屋さんがお寺から新居まで運ばれるとのことです。

夕方4時、ご近所さんが式場に出棺されました。暑い中、近所の方たちがお見送りに。私も静かに手をあわせました。

そして5時過ぎから還骨法要をお勤めしました。外ではひぐらしの大合唱。今日ばかりは、カナ、悲、哀と鳴いているように聞こえてくるのでした。

一蓮托生

朝、臨終勤行にうかがいました。今日の夕方が通夜、明日が葬儀となります。施主さんから故人さまの人柄や思い出をうかがいました。本当に胸が詰まります。お寺に帰って通夜の法話と法名を考え、板に法名を記載しました。

法名に蓮の一字を加えました。境内では蓮が次つぎに咲いています。



如来浄華(にょらいじょうけ)の聖衆(しょうじゅ)は
正覚(しょうがく)のはなより化生(けしょう)して
衆生(しゅじょう)の願楽(がんげ)ことごとく
すみやかにとく満足す

親鸞聖人の和讃です。明日の葬儀のさいに拝読します。

葬儀では節を間違えないようにということだけ考えて読んでいますが、私たちはこの世との縁が尽きた時、阿弥陀仏のお働きによって、清らかな華となって、お浄土に生まれさせていただくとの意味になります。

同じ信心を恵まれたものは、一蓮托生です。お浄土で同じ蓮の上に生まれさせていただく。それが本来、この言葉の意味するところです。

合掌



記念法要にむけて

9月21日に予定している鳥取因幡組の慶讃法要についての準備に日中あたりました。

まず、午前中は記念品の吟味。お寺から法要にお参りされるご門徒さんに記念品をさしあげる予定です。ささやかな品ですが、どうかお楽しみに!

午後は当日の会場・ふれあい会館の下見に来ました。

ホールの椅子は約500席。

係の方と打ち合わせをしてイメージも湧いてきました。私は会場の設営係です。当日は10時集合でステージづくりや受付などにあたります。

たくさんでお参りできるよう、声かけをはじめます。

無常だけえ

午前中、13回忌の法事がありました。ご夫婦でのお参りです。お二人とも「正信念仏偈」を上手に読まれました。法事後に「住職に相談がある」とのことで少しお話をうかがいました。80歳をこえ、お墓の草取りなどお世話をするのが年々大変になり、お墓じまいを考えているとのことでした。「今は元気だけど、無常だけえ、今のうちに考えておこうと思って」。お墓をしまうためにはどんな手続きや手順が必要なのか私の方からお話ししました。帰りには本堂横の納骨堂を見ておられました。

昼過ぎ、ご近所さんがご家族がお亡くなりになられたとのことであいさつに来られました。気のいいおっちゃんでした。大工さんとして長年活躍され、数年前にはお寺の本堂を建てたこともあったそうです。最近は体調を崩されていたようで、心配しておりました。残念なことです。

午前中、ご門徒さんが口にされた「無常」の言葉をかみしめました。