東日本大震災から14年

2011年3月11日、当時東京で生活していた私は、翌日の祖母の3回忌に帰るため、仕事を早退し、最寄りの亀有駅からいったん家かえろうと歩き始めたときでした。すると経験したことのない巨大な揺れを感じます。当時はまだ電話ボックスが駅前にありました。それが大きく左右に揺れています。きゃーという悲鳴をあげ、地面にかがむ女性も。その後も身体に感じる地震が。急いで家に帰ると東北の沿岸部を津波が襲っている様子をテレビが伝えていました。

それから1週間後、仙台での仕事を依頼され、約1か月半過ごしました。

被災地を訪れ、自然災害の恐ろしさ、原発事故をもたらしたつくられた「安全神話」のウソ。なにより亡くなられた方達の無念さ、そして生きていかねばならない大変さ。社会や政治は誰のためにあるのかという問い。そして自らの人生観や死生観についても問われました。

あれから14年。自然災害は頻発しています。南海トラフなど大災害がいつ起こってもおかしくない状況です。

昨日の確定申告の際、復興特別税の項目に目がいきましま。ああ、この一部は防衛予算に転用されているのかと。石破さん、せめて復興特別所得税の一部を防衛費に転用することはせめてやめませんか。

確定申告しました

締切の期限(3月17日)が迫り、朝、確定申告しました。もっと早く作業をしようと思っていたのですが、必要書類を一つ、紛失してしまい、再発行の手続きをとっていたので、遅くなってしまいました。

作業そのものは簡単です。国税庁の確定申告作成コーナーで必要なデータを入力し、印字して郵送という流れです。作業を開始すると、「どうしてe-Taxを利用しないのですか」との設問がありました。

確定申告を前に、国税庁から「e-Taxが便利」という案内が送られてきます。7割以上の方が「e-Tax」を利用するそうです。インターネット上で全てできるので、紙に打ち出したり、郵送する手間がありません。ですが、従来のやり方でとくに不便も感じないので、当面はこのやり方を続けようと思います。

データーを打ち込んで還付される税金の額が大きくて「?」と思ったのですが、今年度は定額減税(3万円)が実施されているのでその分ということなのでしょう。

早めに申告をしておけば、早く還付されていたかもしれません。気長に還付を待ちたいと思います。

「お寺フェス」、宣伝しなくちゃ

午後の法事が終わり、ご門徒さんから、「お寺の通信、いつも読ませてもらっとりますで。お元気でご活躍ください」と声をかけていただきました。こうして直接、反応があると頑張って出し続けないといけないなと改めて。娘さんからは、「カレー屋さんが来るイベントをされてますよね?」。私から「そうなんですよ。今年は5月18日の午前10時からです。カレーも焼きたてのパンもありますよ」とPR。一緒にお参りされていた方からも、「へえー」という反応。娘さんは「5月18日ですね!」と帰っていかれました。

これまで2回の「お寺フェス」には来られていないので、今年きてくだされば嬉しい限りです。

そんなやりとりがあって、はたと気が付きました。
目の前のことに追われていましたが、お寺フェス、2カ月先に迫っているではありませんか。だいぶ先の話のように勘違いしていました。

ご門徒さんには4月頭にチラシを届ける予定にしています。それを待たず、お寺にお参りされたみなさんへの案内を今日から始めたいと思いました。

クウちゃんの通院日誌

西法寺生物係の坊守です。

さて、いま我が家には、大雪から逃れてきたお外の猫(ナモの表現によれば)を2匹、保護しています。
きょうは、前脚の怪我で駆け込んできたチャトラ君の再診でした。
我が家の玄関に寝泊まりしていた約10日で、彼はケージから出れば、ニンゲンの膝に乗ろうとするほどご機嫌なネコになりました。


抗生剤が効いたのか、使えなかった左脚も地面につくようになりました。
今回は抱っこができるので、しっかり傷を診ていただき、「これは誰かにガブリとされた傷の可能性が高い」との見立てに変わりました。もう1週間抗生剤を飲ませて、受診は不要。
体重は、前回より300㌘増えて3.4㌔でした。もう少し体重が増えたころに、全身チェックしてもらいましょう。
ベテランの男先生には、「これだけ人に慣れるのは、いいネコだね〜」と、褒めてもらっていました。
だが、ナモやタリのように、バスケットには自ら入りません。笑

もう1匹、弱りきって勝手口からあがりこんできた黒猫ののちゃんも、屋内での暮らしに慣れてきたようで、よく食べよく出し、よく眠り、おばちゃんによる毛皮の手入れを心地良さそうに受けます。手入れをしていると、背骨がまだゴツゴツと手のひらに当たるし、お腹もペラペラに薄いのが分かります。初めてケージから短時間出してやると、グルグルと喉を鳴らして私の膝に座り込むのでした。
ター坊の兄弟であるなら、しっかり食べさせて大きくしてやりたいと思います。

追記:チャトラの名前は、トラちゃんという仮称から空(クウ)に改定されました。
よろしくお願いします。

苦労と喜び

午前中、4月発行の西法寺通信に登場していただくご門徒さんからお話をうかがいました。65歳退職を機に、地域活動に熱心にとりくまれ、現在は町の老人会の会長さんとして尽力されています。

どこでもそうだと思います。こうした会は役員のなり手がなかなか出てきません。ご門徒さんも会の運営について苦労されている様子でしたが、「苦労よりも喜びの方が大きいですよ」とおっしゃっていました。西法寺で寺院葬をされた経験もあり、そのことも話していただきました。

午後は相談ごとで出かけました。話がすんで奥さんから、「娘がはっさくをたくさん送ってくれて。住職もらってくれませんか」と。娘さんは果物を育てているそうです。見事なはっさくをたくさんいただきました。

帰り道、ネコたちのご飯を買うためにホームセンターへ。ご門徒さんがいらっしゃってごあいさつ。「ブログ、感動しました」と。今週月曜の記事「胸が震える」のことでした。「はっさく、主人も私も大好きです」とのことでおすそ分けしました。

毎日夜、ブログを読んでくださっているご門徒さんです。「あれ⁈ 私のことが出てる」と喜んでいただければ。

午後、鹿野で研修会

午前中、逮夜参りで網代へ。葬儀の際に渡し忘れていた勤行集CDを持って行きました。自宅でのお勤めはあと3回あります。CDをかけて少し慣れていただければ。過去帳の新調もなんとか来週には。

昼食はひさしぶりに「なだばた」さんへ。今日は店先によくいるネコちゃんには会えませんでした。

午後は鹿野(しかの)までドライブです。「LGBTQ(性的少数者)の生きづらさを考える」と題した僧侶の研修会です。

龍谷大学宗教部に所属する講師さんから、おもに大学での十数年来の取り組みについてお話がありました。

「そんな学生は見たことがない」「どこにいるんだ?」といったところからのスタート。先進的な大学の実践に学び(こうした大学は決まってキリスト教系)、真宗学科の学生さんによびかけて大学内で勉強会を持ったそうです。すると講師さんもよく知る学生さんから「僕、ゲイなんです」との告白が。キャンパスでアンケートをとったところ、100人をこえる学生から「自分は性的少数者です」との回答がよせられます。「会いたいと思っていたが、すでに会っていたんです。私たちが聞けていなかっただけなんです」。

宗教部では啓発するブックレットを作成したり、学内で各種研修も企画されているそうです。

阿弥陀仏は十方衆生を救うと誓われています。そのなかには当然性的少数者も含まれているはずです。

無理解や「少数者の権利ばかりをとりあげて、多数派が損をしている」などという意見も散見されます。トランプ大統領のような人が大国のリーダーという現実もあります。弱者や少数者に優しい社会は誰にとっても優しい社会なのだ、そういいつづけていかないといけません。

「無意識に差別しているのかもしれない」という気づきから、先進事例に学び、「仏教なにしてんねん!」という思いに駆られ、歩んでこられたようすが語られ、話の結びは、「浄土真宗が変われば社会が変わる」。

隣に座っていた若い住職さんは、「大変勉強になりました」。私も同じ感想です。

講師さんが手に巻いておられた念珠はレインボー。輪袈裟もレインボー。そんな仏具があったとは! 「住職、それなに?」と話題にするところからはじめようかなと思いました。

「コグニサイズ」

昨日、町の社会福祉協議会で「サロン情報交換会」があり、参加してきました。私は職員の方を除けば一番若い部類です。中にはサロンを開いて20年という方も。マンネリにならないようにとみなさん工夫しつつ頑張っておられます。「なもなもサロン」も長く続くようにしたいものです。

山あいに位置する蒲生(がもう)地域に新たに3つのサロンが今年、誕生したそうです。うち一つは健康マージャンを楽しむサロンです。「酒を飲まない、かけない、タバコを吸わない」というのがキマリなのだと昨日、教えていただきました。私はルールがわからないのですが、楽しそうですねー。

レクレーション実践ということで、認知症予防体操(コグニサイズ)を1時間ほど。

「コグニサイズ」???

講師さんの説明によると、体を動かすこと+認知課題を加えたもの=コグニサイズということです。

誰もできなかった体操がこちら。
イスに腰をかけてください。
足を右、左と横に開いて、右、左と閉じます。1回の動作ごとに1、2、3と声を出して数えます。
3の倍数のときは手を叩きます。
5の倍数のときはヒザを叩きます。

みなさん、やってみてください。かなりゆっくり動かないとできませんよ

住職は、全くできませんでした。難しすぎて誰もできません。参加者から笑いが起こります。できなくて笑いが起こるのがいいのだとか。

さすが講師さんは完璧でした。


ナモの日記(2025年3月)

ナモです。


こないだは、ゆきが、いーっぱいふりましたね。
アタイはまいにち、まどからまっしろなおそとをみていました。
トリが、おにわのツバキのはなをたべにきていました。たべるものがなかったのでしょう。アタイがおそとのネコだったら、あのトリたちも、ごはんになるんだわね。

ネコのごはんといえば、ゆきがめちゃくちゃつもったひ、おかってにノラネコがつぎからつぎへとさんびきも!やってきました。
アタイは、かってにはいるな!ハーッ!と、けいびをしたんだけど、いま、そのときの子が2ひき、おうちにいます。
まっくろなけがわのノノちゃんと、あかちゃのシマのトラちゃんです。


ノノちゃんは、じぶんからおうちにはいってきたの。さむくておなかがへりすぎて、たすけてほしかったみたいです。おんちゃんがつかっていたけーじでねています。


トラちゃんは、かたほうのまえあしをケガしたようで、ふつうにあるけなくなって、おいたんのところにピョコタンピョコタンときたので、おいたんが、だっこして、げんかんにいれてやりました。たーちゃんのあしがおれたときにねていたけーじをつかっています。びよいんにいったら、ホネはおれてないようだけど、にくきゅうにけがをしてるね、といわれました。それで、トラちゃんはあさばんおくすりをのんでいます。

トラちゃん(仮称)

ふたりとも、ノミをとるおくすりをせなかにかけてもらいました。

ノノちゃん、トラちゃんのことをみなさん、かわいがってください。

胸が震える

午後、因幡霊場で、荼毘の前のお経をあげました。

朝、よく知るご門徒さんから連絡がありました。生活面でいろいろと気にかけていた方が亡くなられていたことがわかり、今日の午後に火葬をすることになったというのです。「住職、火葬場でお経をよんでもらえんだろうか」とのことでした。

午後、火葬場で短い読経ののち、炉の前に。ご門徒さんは、「○○ちゃん、ありがとな。お父さん、お母さんに会ってかわいがってもらいんさい」と声をかけました。親しくされていた近所の友人の方、自治会長さん、役場の方と手をあわせました。

ご門徒さんはこの間、その方の故郷にまでいって親戚を探し、訪ね歩いたたそうです。そして遺骨を持って再訪する気持ちでいらっしゃるようです。

付き合いがあったのは故人さまが引っ越して来られた2年ほど前からのことといいます。それで、これだけの仕事を当たり前のようにこなしておられます。

私は、「必要ありません」とお断りしたのですが、ご門徒さんは「車代だけえ、とっといて」と譲りません。この尊いお布施は、食料無料市に寄付することにします。


自分が同じ立場に置かれたらここまでのことができるだろうか。
ご門徒さんの姿に、深く学ばせていただきました。
胸が震えました。

週末の法事を終えて

本日は本堂で13回忌、四十九日、7回忌のお勤め、それが終わって1件、納骨のお勤めがありました。

13回忌には小さなお子さんもお参りでした。元気にあちこち動き回るので、大人は気が気ではありません。前屈みでお子さんを見張っていないと心配です。「阿弥陀さまも同じですね。前屈みに立っているのは、私たちのことが心配だからですよ」と私。お子さんのおかげで話がうまくまとまりました。

四十九日のお勤めでは、お参りのみなさんが声を出して読経されました。この間、2回逮夜参りもありましたし、勤行CDでかなりの練習を積まれたようです。節回しもバッチリでした。お孫さんが、「これは何ですか?」。「それは華葩(けは)といって、お勤めの際に、右前方に散らす作法があるんです。私はしおりとして経本に挟んでますよ。持って帰って使ってください」と私。

7回忌のお勤めでは、読経の前に、お参りいただいたご夫婦と、生前法名やお墓のことにについて30分ほど相談になりました。「娘にお墓を見てもらうことも難しいだろうし、どうしたらいいかと考えてるところです」。娘さんの意向をまず確認してから、再度、相談しましょうということになりました。

それが終わって納骨へ。施主さんの奥さんから、「義母の四十九日が終わってすぐに私の実母が亡くなりました。先日、四十九日がすみました。実家のお墓を継承することが難しく、菩提寺の納骨堂にお世話になることにしました」

土日、計7件のお勤めが終わりホッと一息。今日はこれにて終了です。

今、目の前には4冊の過去帳があります。うち転写(新調)が3冊。
来週は大仕事になりそうです。