涙、涙

今月5件目となる葬儀が夕方、終わりました。
故人さまは長く一人暮らしをしていたそうですが、この2年ほどはお兄さんの家族と一緒に住むようになり、にぎやかに過ごされました。嫁いだ一人娘さんには小さなお子さんが2人。お孫さんをとても大切にされていたそうです。娘さんは涙、涙でした。同居していた姪御さん、姪孫(てっそん)さんも涙、涙でした。

悲しいという感情は人としての証です。

出棺の際、故人さまのお孫さんが棺を持つお父さんに「パパがんばって、ばあば重いから」と声をあげ、場が和みました。

「実家のお墓に納骨してほしい」とのご希望を生前からご家族に伝えていたそうです。現在のお墓は西法寺の納骨堂です。故人さまのお兄さんのご家族には、納骨堂法要をお勤めするたび、お参りしていただいています。

「人は去っても拝む手の中に帰ってくる」

また、いつでもお参りください。

ネコは平和に共存

坊守です。
仕事が山場をむかえたところに追い打ちをかける大寒波の襲来で、先週は難儀しました。
朝の住職との会話が連日、
「今朝は積もってる?」
「積もってたで」
「どんくらい?」
「かーなりなモンやな」
でありました。

2月7日の降り初めで雪かきのスコップが2本壊れ、この上ない切迫感でしたが、とりあえず一段落。今日が休日でやっと雪かき以外のことが出来る時間がとれて、ホッとしています。

寒波をきっかけに玄関に泊めていた野良猫は、レギュラーのシマ爺にハクくんが合流。2匹の仲はそんなによかったわけではないですが、今日は、ひとつの箱にぎゅっと収まっています。寒さという脅威に対し、小異を捨てて団結することにしたのでしょう。


ところでシマ爺、何が起きたかいまや抱っこもOK、ナデナデしてちょうだい!な猫になりました。それで、朝ごはんの後、泡シャンプーをしてやりましたので、フローラルの香りのする野良猫になりました。

一昨日、住職の日記に登場した新顔は、黒い個体です。毛は茶色もまじっているし、身体は小さいので、女の子、歯もきれいなので、まだ若いかもしれません。耳先の遊び毛がター坊そっくりで、血族かな、とも思えます。この3日、毎日顔を見せ、私の後追いをします。おいたんも優しく声をかけています。
とにかくこの寒空に腹を空かせるなんてゾッとするので。来るもの拒まず、です。

元気だから出かけるのか、出かけるから元気なのか

葬儀が終わりました。昨日のお通夜の前に臨終勤行にうかがって故人さまのことをお聞きしないといけなかったのですが、葬儀が続き、日程が取れませんでした。昨日のお通夜の前に少しお話をお聞きして今日の朝、法名を考え、葬儀にのぞみました。

故人さまはとにかく、「ありがとう」とよく口にされていたそうです。その言葉に、施設の職員の方が「ずいぶん励まされました」と感謝しておられたとうかがいました。お孫さんがお見舞いに行っても、「ありがとうなあ」と喜んで涙ぐむことも。

外に出かけるのが好きで、老人会の旅行に参加したり、町の公民館で開催される行事などによく足を運んでおられたそうです。男性としてはかなりの長寿でしたから、出かけることが元気の素だったのではないでしょうか。

23日に予定されているお寺の研修会で、「お寺の可能性について」お話ししないといけません。お寺にお参りする、お寺の行事に参加することで元気になる、ということを強調したいと思っています。出かけることで元気になるし、認知症予防にもなるという報告があるそうで、病院関係者である坊守から関連する資料をもらうことになっています。

明後日にも今月5件目の葬儀となり、忙しくて準備に取り掛かれていませんが、せっかくお寺の研修会に積極的に参加されている方達です。「それこそが、元気の素なのですよ」とさらにお寺に関わっていただけるような方向に持っていければなあと頭の中で考えているところです。

こほりとけ みづとなる

雪の晴れ間が広がりました。夕方から今月4件目のお通夜に。明日が葬儀です。
10日の間に4件の葬儀というのは、あまり経験がありません。

気温は低いものの、太陽の光に照らされて、氷が水に変わって雪が解けていきます。
今日は午前中、法事もありましたので、親鸞聖人の詩(和讃)を紹介しました。

無礙光(むげこう)の利益(りやく)より 威徳広大の信をえて
 かならず煩悩(ぼんのう)のこほりとけ すなはち菩提(ぼだい)のみづとなる

阿弥陀仏の無礙光のはたらきにより、広大ですぐれた功徳をそなえた信を得ることで、必ず煩悩の氷が解けてさとりの水となる。

長い氷柱(つらら)です

越後に流罪となって雪をご覧になられたのでしょう。この詩を詠まれたのは、それからずっとのちのことですが、氷のような自分の心が、水という阿弥陀仏のはたらきによって解かされているようだと聖人は味わっておられたのでしょうか。私たちも同じかもしれません。固く閉ざされている心を柔軟にしてくれるのが仏さまに手をあわせるという行為なのかもしれませんねと、お話しさせていただきました。

寒い中、ようこそのお参りでした。

新たなクロネコあらわる

網代も大雪に

岩井で積もっていても網代ではまったく積もっていないということがよくあります。海風が雪を吹き飛ばしてしまうからです。

しかし、午前中、百箇日のおつとめで網代に行くと、

旧小学校(現在は公民館)のグラウンドもこの通りです。20センチほど積もっています。びっくりしました。

おつとめがおわり、車にむかって歩いていると、ご門徒さんが公民館方向へ歩いています。明日は高齢者のためのお弁当作りの日。その下準備で公民館に行くため雪道を歩いておられるのでした。「網代でこんな雪は数十年ぶりだで」

せめてお手伝いでもと、手にされていたカゴを公民館まで運びました。寒い中、ごくろうさまです。

この大雪では買い物に出歩けない高齢者も多いでしょう。明日のお弁当は、ほんとうにうれしく、美味しく感じられるのではないでしょうか。

この冬いちばんの積雪に

予報をこえてということなのでしょう。朝起きるとこの冬いちばんの積雪です。25センチは新たに積もったでしょうか。お寺の玄関前の積雪はこの通り。

約50センチにもなります。7時過ぎから4日連続の雪かき。除雪機は快調に動いてくれていいのですが、私の方はすっかり参っています。

仕事に出た坊守からバイパスも渋滞で、いつもなら20分ほどで出られる鳥取市内まで90分かかったとの連絡が。

午前中、鹿野のお寺さんに伺う予定でしたが、断りの電話をいれました。普段なら45分ほどで行ける距離です。余裕を持って8時半に出れば開式の10時半に間に合うと思っていたのですが、到底間にあいそうにありません。

午前9時現在、晴れ間もでてきました。これ以上降らないでほしいのですが、予報ではそうはならないようです。

私の方は夕方お通夜、そして明日は葬儀です。明日は私の軽自動車よりも雪道走行につよい坊守の車で送迎してもらうことにします。お世話かけますが、よろしくお願いします。

ナモの日記(2025年2月)

ナモです


いつもは4の日にアタイがおとうばんなんだけど、ニンゲンたちは、ゆきをとるのがいそがしくて、のせるのをわすれちゃったんだって。こまるわ。
そんなことで、まいにち、おそとがまっしろで、すごくさむいです。アタイがまどのはしっこにとびあがって、おにわをみていたら「おまえなんか、こおっちゃうぞ」と、おいたんがこわがらせにきました。おそとは、みるだけでいいわね。

それで、いつもおにわにいるシマちゃんは、おげんかんのなかにいます。

けはぎっしりはえているけど、おじいさんなので、だいじにしないといけません。はこにぬのをひいてもらって、アタイのふるいもうふをかぶせてもらうと、うれしそうにグウグウいっています。
すこしまえに、カラダのむしをとるおくすりもつけてもらって、おばたんが、おかおやおみみもそうじしているので、まえよりきれいです。

暴風雪のなかで

土曜日に2月3件目となる葬儀をおつとめすることになりました。葬儀会館に臨終勤行にうかがい、「阿弥陀経」を読経。亡き方の妹さんから幼い頃のお兄さんの思い出をうかがいました。田後の港神社に登って海を見るのが大好きなお兄さんだったそうです。私もそこから海を眺めたことが何度かあります。もっとも私が眺めたのは最近のことです。幼心に雄大な日本海の風景を楽しんでいたのでしょう。

お勤めの最中、ゴォーという風の音。終わって外に出ると傘が吹き飛ぶ暴風雪です。私のメガネも飛ばされてあせりました。しばらく駐車場で風が止むのを待って帰りました。

雪が降っている地域のみなさん、お互いに細心の注意を。

雪になりました

朝起きると15センチほどの積雪です。また夕方から夜中にかけて降るとの予報。私と坊守にすっかり飼い慣らされてしまったシマちゃんは昨夜、玄関の中で一夜を過ごしたようです。

鹿野のお寺さんの前坊守さんが御往生され、7日が葬儀になりました。6日には県中部の湯梨浜町で僧侶の研修会があります。

行けるのかどうか、不安になってきました。

葬儀を終え、雪への備えを

2日続けての葬儀が無事に終わりホッとしてます。葬儀の場は、人と人との関係を教えていただく時間でもあります。よく知る網代のご門徒さんが昨日のお通夜にお見えでした。「亡くなったおばあさんの次男さんのところに、私の娘が嫁いでるだが」と教えていただきました。「いつもお世話になっています」「こちらこそ」と娘さんとごあいさつ。今日の葬儀の後、娘さんに、「私とお母さんは毎月1回は会っているんですよ、網代のサロンで」とお話ししました。

昨日の葬儀にお参りされた方が、昼間、お寺に電話をくれたそうです。「『住職の話がよかった』とほめておられた」と前坊守が申しておりました。ありがたいことです。通夜と還骨法要の際、法話をペーパーにしてお配りしている効果かもしれません。ですが、それは故人さまの人生に語るもの、学ぶべきものが多かったおかげなのです。

さて、明日からの大寒波に備えなければいけません。除雪機用のガソリン、お寺用の灯油は必須です。大雪の中、でていくことは避けたいのですが、何があるかわかりません。住職の車のガソリンも満タンにしておきましょう。チェーンも巻いたほうがいいのでしょうか…。

特に日本海側にお住まいのみなさん、十分に気をつけて過ごしましょう。