アメリカで第2次トランプ政権がスタートしました。NHKBSワールドニュースを見ると、各国メディアも大きく報じています。就任演説では、地球温暖化防止の枠組みから離脱すること、石油を掘りまくること、男と女しかいないとして、ジェンダー平等をめざすこれまでの政策をやめるなどと演説しています。ヨーロッパからは極右政党を招待。
「神よ、私に力をお貸しください」と宣誓する彼のかたわらにはファミリーとともに、実業家のイーロン・マスク、アップルのティム・クック、メタのマック・ザッカーバークなど大富豪たちの顔。忠誠を誓い、利益を得ようとすがる人びとです。ポケットマネーからこの式典の経費を負担しています。
「最高よ、戻ってきたんだから」「世界のためにお金を出すのはやめるべき」と湧きあがる支持者たち。
テレビを見ていて、ふと思いました。
「歴史は繰り返す 1度目は悲劇として 2度目は喜劇として」
カール・マルクスの有名な言葉です。1度目はナポレオン1世、2度目は甥のナポレオン3世を指しています。
領土拡大に走って戦いに敗れた1世、フランスにおける最後の君主が3世です。
もう一つ、仏教の言葉です。中国の善導大師のことばです。
「この貪瞋の火をほしいままにすれば、自損し他人を損す」
貪(とん)とは、むさぼり。瞋(しん)は怒りです。
2度目の「喜劇」が、世界をいっそうの分断に向かわせようとすることだけは確か。どう向きあっていくのか問われる4年間になりそうです。








