頷くも居眠る姿も報恩講

今年91歳を迎えたご門徒さんから2カ月ほど前、句集と短冊を預かりました。


お寺の集会室に掲示してある、ご自身の俳句を書き直して掲げてほしいというお願いなのです。「いいですよ」とお引き受けしたのですが、直前にならないとエンジンがかからないもので、ようやく今日、句集を読みつつ、どれがいいかなあと吟味して、次の3句を選びました。

遠花火 写真の夫と ベランダに
頷くも 居眠る姿も 報恩講
住職の 忙しを案じ 花菖蒲

あまり上手に書けなかったので、写真はご容赦ください。報恩講にお参りされたらお見せしようかと思います。

ご門徒さんは70歳から俳句講座に通い、以降今日まで句づくりに専心しています。
時々、お寺に来られては、句の題材になるものを探しておられます。

日常の風景を上手に切り取っておられ、感心します。お寺のこともたくさん詠んでいただきありがたいです。最近はあまり参加できていませんが、網代の習字教室ではご門徒さんの俳句を書いているんですよ。

句集を読んでいると、難しい漢字がたくさん出てきて、これはなんと読むのかな、えっ、漢字で書くとこうなるんだと勉強にもなります。ただ、読めても漢字で書けと言われると無理です。

句集に登場した漢字からいくつか。
みなさんも、なんと読むのか、考えてみてください。


辣韮

時化


仏具をみがく

今度の金、土の報恩講に向けて準備を進めています。

昨日は7人で仏具をみがきました。ろうそく立て・燭台(しょくだい)のほか、吊り輪灯(りんとう)も外して。

「なんてきれいになっただー」とみなさん満足の作業でした。

そして今日は参拝記念のタオルの袋詰めです。

手際がよい坊守のおかげで、猫の手は借りずに済みました。

カニ解禁の週末

6日にカニ漁が解禁になり、最初の週末です。朝、買い物で道の駅によると駐車場が車でいっぱいです。多くのお客さんのお目当てはカニなのでしょう。

松葉ガニは6000円、メスの親ガニ(ボイルしたもの)は700円の値札がついていました。

道の駅では親ガニのみそ汁200食分を無料提供するそうです。いいですねー!

スタッフの方はよく知るお寺のご門徒さんでした。「報恩講に参らせてもらいます」。

カニのシーズン、漁師のみなさん、どうか安全操業を。そして、この自然のおめぐみをみなさん楽しんでください!

アクシデント発生!

午前中でひとまず報恩講の案内は終了しました。家の近所を散歩していたご門徒さんが、「参らせてもらいます」と。回った甲斐がありました!

気分も上がり、ほぼ配り終わって、さあかえるかなと車を動かすと、エンジンルームから煙!! 民家の間の路上だったので、じゃまにならないところに停止。すぐに車屋さんに電話して、近くの観光施設の駐車場までノロノロと移動。待つこと半時間。車屋さんが登場。「あー助かった」。

「コンプレッサーがダメですね」と。車のメカニズムに詳しくないので「???」ですが、エアコンのための部品が不具合を起こしていたようです。それで、コンプレッサーのまわりのゴムのベルトが焦げて煙が出たのでしょうと。たしかにゴムの焦げたにおいがしました。代わりの車を用意してもらって寺に帰りました。

一度、エアコンをみてもらって、それでも改善してないことはわかっていたのですが、そのままにしていました。こういうことになるんですね。これを教訓に、故障かなというサインを見逃さないようにしないといけません。みなさんもお気をつけください。

ケーキに相殺される

来週の報恩講の案内をもって、今日は運転&歩き回った日中でした。

山あいの集落では家の前でご門徒さんが作業中。薪で風呂を沸かしているとのことで、廃材を薪として再利用するために集めているところでした。「身体があったまってええですよ」とのこと。私はそういう風呂に浸かったことがありません。ガスや電気と違って手間だと思いますが、いいですよねー。

お寺に帰って、報恩講の案内はがきを20通ほどつくって投函。

午後は網代の集落を歩きました。工務店のご門徒さんが仕事中でした。「あっ、住職さん」と。いつも陽気で気さくな方です。午前中は自宅で気心の知れた方たちとコーヒーを飲んでしゃべっているそうです。

夕方、百箇日のお勤めへ。「寒くて、今日の朝、こたつを出しました」。お勤めの後、仏壇の飾り方について、いくつか質問をいただきました。娘さんとはこの間、仕事先のコンビニで顔馴染みになりました。「いま、おでんがおすすめですよ」。そういう季節になったんですね。

今日は朝から歩き回ったので、歩数が約1万3000歩!

しかし、歩いた分の300キロカロリーは法事の後にいただいたケーキで相殺されるのでした…。

報恩講にお参りください

来週の金、土は報恩講法要です。親鸞聖人のご命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)にちなんだ法要です。西法寺では15日(金)午後1時から本堂にて、16日(土)午前網代道場、午後田後の薬師堂でのお勤めです。

今年は浄土真宗開宗800年の節目の年です。7月には、親鸞聖人の妻・恵信尼を主役にした公演を50人のご門徒さんと観劇しました。来週の報恩講にもみなさんにお参りいただきたいという気持ちでおります。

簡単な案内を今日の朝つくりました。町内のご門徒さん中心に届けてまわりたいと思います。

9日は報恩講に向けたお寺の清掃日です。仏具みがきを午後2時から予定しています。可能な方はお寺までお越しください。

若いご門徒さんのお宅へ

昼前にご門徒さん宅へ。祖父母の法事を仏間にてお勤めしました。金色に輝く立派なお仏壇がデーンと。おじいさん、そしておばあさんがこの地に家を建てるにあたって迎えたご本尊のようです。

ご門徒さんは今日が定休日。夏の盆参りの際には駆けまわっていた子どもたちは保育園の日で不在でした。

お勤めが終わり、小さいお子さんたちのこと、そして職場のもっと若い人たちとのかかわり、政治談義と小一時間ほど座卓を囲んで談笑しました。仏教の教えについても少しばかり。

最近、若い方と話をすることがあまりなかったので、貴重なひとときでした。

ふりかえってみると、10月31日から連日、何かしらのお勤めが続いています。いまのところ明日、あさっても1件ずつ。

袈裟をきているからこそ話していただけることもあります。それをきちんと記憶しておくことも私の仕事なのだと思うのです。

ナモの日記(2024年11月)

ナモです。

このまえのにっきのときは、だいくさんがきてたので、アタイはたーちゃんとちいさなおへやにいました。
だいくさんのおしごとがすんで、ゆかしたのいたんだところがなおって、アタイとおいたんがはしっても、だいじょうぶになりました。

だいくさんたちはやさしかったので、あまったいたきれで、たかいところにつうろをつくってくれました。

あたらしいどあには「ネコがとおれるようにしようね」と、したのほうにしかくいあなをあけてくれました。とうめいのいたがついていますが、おすとかんたんにひらくので、となりのおへやにすきなときにいくことができます。

「ネコにはニンゲンのことばがつうじないから、『これは猫の扉だよ』という説明ができないなあ」と、おいたんがしんぱいしたんだけど、「ネコをどあのまえにつれていけば、すぐにくぐりかたをおぼえます」と、たてぐやさんがいったそうです。
だけど、アタイはとおれませんでした。とうめいのいたをまえあしでおすところはわかったけど、そこからどうしたらいいのか、わかりませんでした。こういうことはたーちゃんがとくいなので、すぐとおれるようになっていました。

そのようすをアタイはそおっとみていて、まねっこしました。みっかほどでとおれるようになったわ。いまはスイスイ!です。でも、ニンゲンがいるときは、ふすまをガリガリして、あけてよー!と、いうことにしてるの。
じゃあ、またね。

墓じまいから葬儀へ

午前中はお墓じまい、そして年回法要でした。当初は昨日の予定でしたが、日程を変更して今日に。昨日はたいへんな悪天候だったので、よかったです。兵庫県の方からご家族とワンちゃんが2匹。ご遺骨をお墓から取り出し、本堂に安置してのお勤めでした。

いま、朝ドラ「おむすび」が阪神大震災当時の様子を描いています。その頃のことをおたずねすると、「家は半壊しました」とのこと。

私も数回、友人たちと神戸市内へボランティアにいきました。倒壊した高速や建物、波を打ったようになってしまった道路と信じられない光景でした。家財の下敷きになって亡くなられた方、消火栓が役に立たず、狭い道で消防車が入れず、火事で逃げ遅れた方もいらっしゃいました。

あの日の教訓はほんとうに生かされているのでしょうか。能登地震の被災者への初動の対応の遅れなど、課題が多いように思います。

午後は葬儀へ。「あなたの死を決してむだにはいたしません」との思いでお勤めしました。お参りされていた漁師さんによると、今年の底曳漁は不漁続きとのことです。魚の値段がとにかく高いのは不漁のためのようです。もうすぐカニが解禁になりますが、「獲れるのかどうか心配しとります」。

明日は午前中、法事が1件、午後は初七日のお勤めです。
あわせてナモの日記の日です。どうかお楽しみに。

嵐のような1日

昨日の夜半から激しい雨。今日も日中はかなりの時間、激しい雨が降り続きました。

今日は夕方からお通夜になりました。明日は午前中、他県からお参りいただいての法事、午後が葬儀となります。

故人さまは長年、港でテトラポットなどを設置する作業に従事していたそうです。波を和らげ、災害から守るのが主な役割です。

温暖化のスピードが加速する中、世界では水害の被害が甚大になっています。技術で防ぐとともに、これ以上、地球を痛めつけないようにしなければ、さらに深刻な被害を次の世代に与えることになるでしょう。

スペイン東部の記録的な豪雨と大洪水により、亡くなった方が200人以上にものぼるとのニュースに衝撃を受けました。ほんとうに痛ましいことです。8時間で500ミリの降雨量。これは同地の1年分の雨量に匹敵するそうです。日本と違い、あまり雨の降らないところにこれだけの雨が一気に集中し、今世紀最悪と言われるような大洪水が発生したようです。被災した方がたの救助と支援が急がれます。