夏の食料無料市に向けて

午前中、食料無料市の実行委員会がオンラインで開催されました。
次回は7月27日(土)の午前中に市内の団地を会場に開くことに。
私はあいにく、法事があり参加できませんので、準備作業に協力させていただきます。

コロナ禍でオンライン会議がはじまり、この種の打ちあわせはパソコンでできるよになりました。30分ほどの会議に、車で往復1時間もかけて向かうのはエコでもありません。お寺業界でも、オンライン化が進んでいます。ただ、うちもそうですが、紙による連絡が多く、なんとかならないかなと思います。

先日、お参りされたご門徒さんより「ボランティア」と記された封筒をお預かりしました。お参りされる度に、食料無料市への寄付をよせてくださいます。こうした善意によって食料無料市はなりたっています。

仏教では、お布施について三輪清浄といわれます。
三輪というのは、①布施そのもの、②布施する人、そして③布施される人のことです。
それら三つが清浄であって、はじめて布施が成立するということです。

お布施に似た言葉に、喜捨(きしゃ)があります。喜んで施す、施すことが喜びということです。

そのような心がこもったお布施ですから、大事に使わせていただきます。

発言原稿をつくる

午前中、頼まれていた過去帳を2冊記入し、その勢いで発言原稿をつくり、さらに、畑にグラジオラスの球根を20個ほど植えました。球根がかなり乾燥していたので、芽を出してくれないかも…。午後は逮夜のお参りが一件です。

発言原稿というのは、6月15日にある鳥取医療生協の総代会用です。近所の方に組合員になってもらって、ゆかむり班をつくったことについて話して欲しいとの依頼を先日いただきました。坊守は「袈裟を着てしゃべったら?」というので、どうしようかなぁと。

コロナ禍にはじまった食料無料市で医療生協の方たちと知りあい、それがお寺フェスでの健康チェックにつながり、地元に医療生協の班ができました。「お寺には死んだらお世話にならんといけんけぇ」ということばを耳にしますが、私は生きている間のつながりを太くしたいと常々思っています。「お寺を心の居場所・拠り所に」が目標です。病院の方が力を貸してくれることは本当にありがたいことです。しかも参加者1人あたり100円の援助金もいただけるのです!

当面の目標は、町内に複数、班をつくること。7月19日には、町内の田後集落で医療生協のおためし班会も予定しています。お寺の役員さんお2人に快く組合員になっていただきました。

総代会では、少々の笑いを狙いつつ、マジメに発言したいと思います。せっかくのご縁ですから。

網代道場のマーガレット

「花こぶし 親鸞聖人と恵信尼さま」

前進座特別公演「花こぶし 親鸞聖人と恵信尼さま」のご案内です。
公演は、7月22日(月)午前11時、15時の2回。会場は、鳥取市文化センターです。

西法寺からは主に午前の部への参加となります。
ご門徒さん割引がありますので、このブログをご覧いただいているご門徒さんは、是非是非、住職までお問い合わせください!

以下、公演チラシより↓
 平安末期から鎌倉時代へ…。世の中は天災・飢饉・疫病の上に戦乱が続き、末法思想に覆われていました。法然上人と共に、救いを求めるすべての人々を救わんと「南無阿弥陀仏」のお念仏を広めた親鸞聖人。そして、親鸞聖人を支え、伴走した妻・恵信尼は、自立した一人の人間として、その波乱万丈の生涯を送られました。
 一九二一年に発見された、末娘・覚信尼と交わした十通の手紙「恵信尼消息」を頼りに、妻・恵信尼の視点で、夫として家族としての親鸞聖人の姿を描きます。
 そして、戦争や気候危機・格差社会など、混迷する現代を生きる私たちに、その先を照らす「希望」をお届けいたします。

 楽しみです!!!

「在宅みとり」についての映画と講演

坊守です。

きょうはいつにも増して有意義な土曜日を過ごしました。

朝イチは職場に出勤しましたが、10時前には再び岩美町に戻りました。

2日前のブログで紹介した、人権セミナーのご講師と「その前におしゃべりしましょう」と、岩井窯で落ち合うことになったのでした。
岩井窯は、岩井温泉から9号線をつっきって、田河内(たのこうじ)に向かう山道の入り口にあります。「クラフト館」として、展示や喫茶もあり、なんとも気持ちの良い場所です。
焼物や民藝の好きなワタシですが、「近すぎると足が向かない」法則が発動し、来たのは1年以上前になるかしら。
美味しい冷麺を食べ、コーヒーをいただいてから、午後のセミナーへ。

50から60人ほどの参加であったように思います。会場には見慣れた後ろ姿が…このブログで知って来られたというMさんでした!

さて、セミナーは、在宅看取りをテーマにした短編映画「うちげで生きたい」をみて、監督にあたった孫先生(鳥大地域医療学講座 准教授)が、人生の最期の過ごし方と在宅医療について解説する、というカタチでした。

厚労省の調査では、終末期は自宅で過ごしたいと考える人は6割ですが、現実には圧倒的に病院で亡くなっており、おうちで亡くなるのは15%程度。国際比較をみても、日本は病院死の割合が高い国であるそうです。

かつてはガンの告知を本人に隠したままで看取る時代はありました。それが変わったいま、最期をどこですごしたいか、本人の意思を尊重するのは人権のひとつ。意思表示のツールとしては、エンディングノートなどがあります。

そして在宅医療は、医師や看護師のみならず、リハビリ技師や薬剤師なども参加する時代で、在宅での痛みの緩和も入院と同じくらい可能だそうです。

映画は今日で170数回めの上映で、6,000人がみたそう。映画をみた後で、自分なら最期をどうしたいか? をその場にいる住民たちが語り合う時間をとる上映会もあるそうです。
気がかりだけれど、「看取り」などという、なかなか口にできないキーワードについて意思を出し合う場、あちこちで作っても良いんじゃないか?と今後のアイデアにもなりました。
先生は夫婦揃って民藝がお好きだというので、また来てくださると思います。