一昨日、鹿野のお寺さんにうかがう前、青谷(あおや)の郷土館に立ち寄りました。
日本初の女性弁護士 中田正子展を見学するためです。
https://www.tbz.or.jp/kyoudokan/special/3102/
現在、NHKで放映中の「虎に翼」。主人公の「寅子」(ともこ)は、司法試験に合格した初の女性弁護士・三淵嘉子さんをモデルにしています。中田正子さんも初めて合格した3人のうちのお一人です(もう一人は久米愛さん)
中田さんの幼少期から弁護士として活躍された晩年までの写真、司法試験の合格証、新聞記事など彼女の人生を紹介する資料が展示されていました。
中田正子さんは明治43(1910)年、東京に生まれます。昭和14年、鳥取県若桜町出身の中田吉雄と結婚し、正子さんも昭和20年、若桜に疎開。夫は昭和25年に社会党の参議院議員となります。正子さんも1日25回も街頭演説する日があったそうです。議員の妻として、3人の子どもを持つお母さんとして、そして昭和25年には鳥取市内に中田正子法律事務所を開設し、女性弁護士として活躍されました。
86歳まで法廷に立ち、88歳ごろまで相談を受けていたそうです。
「ここには私を必要とする人たちがいる」と、東京の子どもたちからの誘いも断り、鳥取の地で過ごされました。平成14年、91歳で生涯を閉じられています。
相談者から親身に話を聞き、
「真実が一番強いから正直に言ってください」
「いつでも人の記憶というものは案外あてにならないから、いつどこで何があったかというのはいつも記憶しておくととても役に立ちますから」
と話していたそうです。
弁護士活動は東京でスタートされましたが、「主婦の友社」が主催した法律相談を担当され、手紙が週100通以上寄せられる人気企画に。整理のためのアルバイトが必要だったほど。
「赤毛のアン」の翻訳者として知られる村岡花子さんが、彼女の司法試験合格について寄稿した新聞記事が展示されていました。
「将来同性のために大いに気を吐いてくださるやう、期待してゐます」
「婦人界の先駆者の道は、決して薔薇で敷き詰められた楽しいものではありますまい」
とありました。
展示会は明日19日までです。お近くの方がありましたら、ぜひ足を運んでみてください。