世の中捨てたもんじゃない

今日の午後、孤独・孤立対策シンポジウムに参加しました。大西連さん(NPOもやい理事長 内閣官房孤独・孤立対策担当室・政策参与)の基調報告、それを受けて4人が活動を発言。

大西さんは、孤独・孤立は誰にでも起こりうることで、①困りごとへの支援を総合的におこなう、②困りごとが起きにくい社会にする、その2点が大切と強調しました。

そして、緊急対応だけでなく、豊かな日常づくりが肝心と、①地域を豊かにするとりくみ(文化・芸術・スポーツなど)、②つながりづくりの支援(居場所、社会参加の機会の提供)、③福祉的支援(相談支援、給付、サービス提供)をあげました。

鳥取医療生協につとめる坊守は、食糧無料市のとりくみについて発言しました。出かけていくことで声なき声をつかんで、支援につなげてきた経験談です。私の隣に座っていたおそらく公務員の方が、「知らないだけで、こんな活動があったんだなぁ」とうなっておられました。

きょうのシンポは、伴走型支援にとりくむ方をふやしていこうという目的があったと思います。伴(とも)にです。これは住職の勝手な解釈ですが、人はみんな半人前です。それがつながることが伴にということではないかなと。

今日は参加してよかったです。世の中捨てたもんじゃない!

2/20 「孤独・孤立対策」シンポジウム

明日、鳥取市内でシンポジウムが予定されています。実は坊守も医療生協の職員でつながりサポーターとしての立場で、パネラーの1人として登壇します。

午後2時よりとりぎん文化会館にて。私も参加する予定です。

まったくの偶然ですが、今日、家での法事をつとめたご門徒さんは日中、同文化会館でモニターを監視する管理業務をされているそうです。

「明日、とりぎんいくのでモニターに手でも振ります」と話すと爆笑されました。

ター坊も日曜日

坊守です。

黒猫タリ君、ニンゲンが近くに居る時は、自由にさせている時間を伸ばしています。今日は、ほぼ1日、ケージの扉をあけていました。

気をつけないといけないのは、本人にしか分からない暴走スイッチか入る時。ニャニャッと雄叫びをあげて、縦に斜めに走るのです。パワーはあるが、運動神経はやや鈍目?なので、コケたり落ちたりの危険は高い。

今日はお天気になったせいか、暴走スイッチは入らず、あちこちにできる陽だまりで、ご機嫌に過ごしました。


途中で、わたしの膝に前足をかけて「遊ぼう」という顔をしましたので、おもちゃを渡しました。すると、静岡のお兄ちゃんがくれたものと、オヤツのおまけについてきたもの2つに欲張ってむしゃぶりつくのでした。

ひとしきり遊んだあとはその場でクウクウ寝てしまいました。
彼らが眠るとニンゲンにまで眠気が感染します。わたしも珍しくコタツ寝しました。

人の悪口をいわないこと

昨日、お世話になったご門徒さんが往生され、葬儀となりました。1月の中旬にお寺にお見えになったのがお顔を拝見した最後でした。

10代で東京に出て、20代で事業を起こされ、退職して親の介護のため東京からUターン。趣味のゴルフを楽しみ、来訪者によく吠える番犬としての自覚の高いワンちゃんを可愛がっておられました。私も何回か吠えられたものですが、ご門徒さんは、「住職を歓迎しているんですよ。好きな人に吠えるんです」と笑っておられました。そのワンちゃんは、飛行機に乗って息子さんの住む首都圏で生活を送っているそうです。

昨日、あらためて人となりをうかがいました。

「人の悪口をいっさい口にせず、『あれは、あれでいいんだ』といってました」

違いをせめたり、批判の対象にするのではなく、認める、これは簡単なことでありません。

ご門徒さんとは短いお付きあいではありましたが、和やかで人なっこい方だなと思っていました。お寺のことについても、いろいろと気を配って下さる方でした。その理由がこういうところにあるのだと学ばせていただきました。

それで思い出したことも。

「お寺の掲示板」を集めた書籍の中で、昭和の大スター石原裕次郎さんの言葉、「人の悪口は絶対に口にするな」が紹介されていて、ハッとしたことがあります。

その言葉には続きがあります。

「人にしてあげたことは、すぐに忘れろ。人にしてもらったことは、生涯忘れるな」

本の解説文によると、悪口は相手とそれを口にする自分自身をも切るものです。悪口をいつもいっている人は自己肯定感が低くなる傾向にあるそうです。

光かがやく仏さま

本日は、新しい仏さまをお迎えしての入仏法要がありました。光かがやくお仏壇の前で、ご家族と共にしばし手をあわせました。

「主人は以前から『新しい仏さんにしたい』と言っていたので、喜んでいると思います」と奥さん。息子さんは、「古い仏壇の引き出しから出てきたんです」と式章を首から下げておられました。

日本で最初に仏壇が推奨されたのは白鳳685年3月27日に天武天皇が、「諸国の家ごとに仏舎を造り、仏像を安置して礼拝するように」と命じたことに始まるそうです。しかし、それは貴族階級の話でした。

浄土真宗においては、室町時代の本願寺第8代門主の蓮如上人が仏壇を持つように勧めたことが、一つのきっかけであったと考えられます。
「われわれ凡人を救ってくださるのは阿弥陀様だけですから、ひとすじに阿弥陀様のお袖にすがる思いで助けてくださいとおねがいすれば、阿弥陀様はおよろこびになって、その身から8万4千の光明を放って私たちをその中に包み込んでくださる」。
その影響から、浄土真宗の仏壇は金色になったと考えられます。

なお、ここで蓮如上人のいう「助けてください」という意味は、阿弥陀仏が私たちを助けて下さろうとしているのだから、どうぞ、お心のままにお助けください、お任せいたします、という意味です。

ご家族のみなさん、光かがやく仏さまに手をあわせるひとときをこれからも大事になさってください。

梅の古木に今年も花が

中庭の梅の花が咲きはじめました。ただ、つぼみをつけない枝もかなりあります。剪定がよくないのか、それとも肥料などあげた方がいいのか。

数日前、動画配信サービスのAmazonプライムビデオで「まんが日本史」という私が子供時代に放送された番組を見ました。ちょうど菅原道真を取り上げた回だったのです。そのなかで、彼の有名な歌、

「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」

が紹介されました。太宰府に左遷された道真は大事にしていた梅との別れを惜しんでよんだ歌です。

前の家主さんが大事にされていた中庭です。主人がいなくなっても梅は春を忘れずにこうして咲き続けているのです。

枯れないように手入れせねば。

ダイハツからのお詫びに思う

全国のユーザーさんのもとにも同じような知らせが届いているのではないでしょうか。

認証申請による不正行為があり、該当するダイハツ車はリコールされ、修理が必要となったのです。

ダイハツの親会社、トヨタのホームページには、「『認証』とは、お客様に安心してクルマにお乗りいただくための様々な基準を満たしているかを、あらかじめ国に審査・確認いただくものであり、認証の適切な取得は、自動車メーカーとして事業を行う大前提であると考えております。今回ダイハツにおいて、その認証を軽視するような不正が行われていたことは、自動車メーカーとしての根幹を揺るがす事態であると、大変重く受け止めております」

とあります。

ダイハツとは利害関係のない第三者による委員会の調査報告が昨年12月20日に公表され、私も読みました。

ごく普通の従業員がなぜ不正行為を働いてしまったのか。
*過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャー
*現場任せで管理職が関与しない態勢
*ブラックボックス化した職場環境
*法規の不十分な理解
*現場の担当者のコンプライアンス意識の希薄化、認証試験の軽視

そして真の原因は、
*不正対応の措置を講ずることなく短期開発を推進した経営の問題
*ダイハツ開発部門の組織風土の問題(147人からヒヤリングやアンケートを行い、自己中心的な発想、叱責や非難、人員不足などがあるとしています)

こうした不正が1989年から発生していたことが明らかにされました。

第三者委員会は、原因を詳細に調べ上げ、再発防止の提言をしています。それを見届けるための外部専門家による委員会設置も進言しています。

ダイハツの認証不正はユーザーとしては本当に残念なことですし、安全性の軽視は自動車メーカの「根幹を揺るがす」大問題であると思います。ですが、この調査報告は説得力ある中身であり、ダイハツにはそれに沿った対応を強く求めたいと思います。

ところで13日、自民党が「裏金調査」なるものを公表しましたが、自己申告でまともな調査はしない、何に使われたのか、誰が主導したのかも聞いてもいません。再発防止どころか、バレなければまたやるんじゃないかという気さえします。こちらは、自浄能力が欠如しているのですから、国会という機関で明らかにしてもらうしかなさそうです。

2月とは思えない

今日は春のようなヘンな陽気です。外出時は、ジャケットは脱いでしまって、長袖シャツとニットのカーディガンの2枚しか着ていません。昼間、銀行に立ち寄りましたが、顔見知りの行員さんが外まわりからちょうど帰ってこられ、「暑いですねー」と。

今週から来週にかけて20℃近くになる日もあるとの天気予報。とても2月とは思えません。

昨年2月から今年1月までの世界の平均気温が史上最高となり、産業革命以前より1.52℃上回ったそうです。1.5℃の上昇で気候災害は壊滅的な規模になると予想されています。

昨年の7月、グテレス国連事務総長は、「地球温暖化の時代は終わった。地球沸騰化の時代が到来した。もはや空気は呼吸するのに適していない。暑さは耐え難い。そして化石燃料で利益をあげて気候変動への無策は容認できない」と発言しています。

「地球沸騰化」とは…。

仏教のことばに少欲知足がありますが、欲望をコントロールできなければとんでもないことに。

「この10年の選択と実施する対策は、数千年先まで影響する」と国連は警告しています。

暖かくていいなどと喜んでいる場合ではないようです。私たちの責任は重大です。

ことしは黄色

坊守です。連休で心の余裕ができるせいか、座って本を読み始めて、うたた寝していました。丸ストーブとホットカーペットをつけると、猫もニンゲンも同じように、うつらうつら。

昨夜は、ようやくこの冬の柚子胡椒をつくりました。中庭に柚子があるので、恒例の手仕事です。
夏過ぎたころに青い実の時に青い唐辛子を加えて作る場合もあるし、冬に熟した実と赤い唐辛子で作る場合もあります。今年は黄色。

それにしても今年はたくさん実がつきました。何度かの雪で枝が折れ、住職が大急ぎで収穫して買い物カゴいっぱい。

量が多いので初めて電動のチョッパーを活用することに。10個ぶんの皮を剥いて塩とともに投入。こまかくなったところに一味唐辛子を加えて、数分で出来上がりました。
今までは包丁で刻んで、すり鉢で擦ってと手間ヒマかかる作業でしたが、機械を使うと大量にできました。

鍋物やおうどん、餃子などに、爽やかでピリッとした薬味として、便利です。お裾分けを欲しい人は何人も居るので、今夜も、もう少し作ろうかな。「わたしも試したい」という方は、お声かけください。ナンボでも作れそうです。

ところで、基本ケージ生活を送り、1日に何回かリハビリのため外にでているター坊は、いたって陽気に過ごしています。

公演「親鸞と恵信尼さま」のご案内

親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年記念
前進座特別公演「花こぶし 親鸞と恵信尼さま」が各地で公演中です。

「1921年西本願寺で発見された、親鸞の妻恵信尼が末娘覚信尼に宛てて送った文「恵信尼消息」を頼りに、浄土真宗の宗祖親鸞聖人と、公には日本で初めて「僧侶」の妻となった恵信尼、夫婦二人の波乱万丈の生涯を描きます」


鳥取公演は7月22日が予定されています。


ご門徒さんに声をかけて、多くの方と一緒に公演を楽しみたいと思っています。

みなさんのお住まいの地域で公演がありましたら、ぜひ、足を運んでください!