坊守です。
大した仕事もしていないのに、くたびれる季節です。岩美の本日の最高気温は25℃、カラダが暑さに順応するまで、気をつけて過ごしましょう。
午前中、草引きや、お寺フェス用の長机を蔵からひっぱり出して以降は左手に本を持ってウロウロして過ごしました。又吉直樹さんのエッセイ本『月と散文』です。

もともと読書好きでしたが、クルマ社会に来てからは、必要に迫られた本くらいしか開いていませんでした。
移動中にラジオ番組を聴くようになり、又吉さんがパーソナリティをしている「あとは寝るだけの時間」(NHK R1 月曜夜9時5分から放送)という番組が面白くて、そこからこの本を手にすることに。
お勤めが終わった住職も合流して、夕食後の食卓は、テレビも音楽も無しの静かな読書の時間です(住職が開いているのは、自由律俳句の尾崎放哉について又吉さんと金子兜太さんが書いたもの)。住職は放哉が好きなのです。

仕事や課題ではない、読むこと自体が目的の読書時間の面白さを久しぶりに味わっています。物語に没頭して文字が見えなくなって初めて日が暮れたことに気づいたり、ご飯に呼ばれても生返事でしまいに怒られたり、大学生の頃も降りるはずのバス停をすっ飛ばしたりしていました。
久しぶりのこの感覚、忘れていたのはもったいなかった。読書再開だな。