吾輩はシマである その② 闘病記

岩井温泉をナワバリにする吾輩が、ここに登場するのは久方ぶりだ。諸兄におかれては、息災に過ごされていただろうか。

そう尋ねる吾輩は実は養生中だ。ここの家猫どもが「びよいん」と呼ぶところでおばさんがもらってきた粉を、毎朝毎晩、なめさせられている。


半月ほど前に、他所から遠征してきた猫とのたたかいで傷を負い、たいしたことないとおもっていたら、重い風邪をひいてしまったのだ。
もともと左目から目ヤニがしょっちゅう出ていたが、今回はそれが両目をふさいでしまった。鼻詰まりのせいで、口で息をしていたら、ヨダレが垂れ放題、威厳もなにもない情けない姿となってしまった。
なにより、食べ物が喉を通らない。坊さんが差し出したスペシャル食(注:ちゅーる)でさえ、ふた舐めして苦しくなってしまった。庭の奥の雑草にしゃがみ込んで過ごした日もある。

だが、この家のニンゲンたちが口にもってくる猫の介護食を舐めながら、バイキンをやっつけるという朝晩の粉で、いまは回復の途にある。

ニンゲンなど信用してはいかんが、このところ日中は軒下に寝そべり、「シマちゃん」と呼ばれた時は玄関前の食事処に急行できるようにしている。
庭には吾輩のために枯れ草が積んである場所があちこちにあるので、低空飛行でも過ごせるのである。

投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

“吾輩はシマである その② 闘病記” への 3 件のフィードバック

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。