何の金額かというと、政府が「アベノマスク」にかけた支出です。
2月28日、神戸学院大の上脇博之教授が起こした裁判で政府は敗訴しました。政府が「アベノマスク」の単価と枚数を公表しなかったことが不当と判断されたのです。
政府は控訴を断念。上脇教授は昨日、政府が開示した資料を公表しました。
それによると競争入札はなく、随意契約。単価は62.6円から150円まで。約3億1800万枚発注し、約543億5000万円支出していたといいます。
随分と高価なマスクだったわけです。上脇教授は、「国は業者に足下を見られ、言い値で契約したのではないか」と指摘します。
また、「政府が配布した布マスクを使用している人の割合は3.5%だった」との民間の調査結果についてふれていました。私も96.5%の使用しなかったひとりです。
思いつきのような施策にばく大な税金が使われ、しかも情報を開示せず、裁判で負けてやっと開示するのですから。
主な発注先は、興和、伊藤忠、マツオカコーポレーションの3社だったそうです。
浄土真宗では、伊藤忠の初代である忠兵衛の生家が熱心な門徒であったことがよく紹介されます。
忠兵衛の座右の銘を以下、記しておきます。
「商売は菩薩(ぼさつ)の業(ぎょう)、商売の道の尊さは、売り買い何(いず)れも益して、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの」