先ほどお通夜のお勤めから帰ってきました。
朝、ご自宅の仏間にうかがって臨終のお勤めをしました。お仏壇の横に、「南無阿弥陀仏」の軸が掛けてありました。どなたが書かれたのかと目を向けるとご主人の名前が記してあります。地域の習字教室で書いたものとうかがってびっくりしました。とても上手な書なのです。
「普段は買い求めた軸を掛けているんですが、今日は私の書いたものを掛けました」
臨終のお勤めが終わり、人となりや、闘病の日々のお話をうかがいました。
ご往生された奥さんは、地域の公民館の主事として、地域のために献身されたそうです。ご自身も書道や絵はがきを楽しまれたとか。その影響なのか、ご主人も公民館の書道教室に通われたそうです。大学生のお孫さんは、幼かった頃の楽しい思い出を話してくれました。
ご主人は、どんな気持ちでこのお軸を掛けられたのでしょうか。会館でのお通夜の読経の際、そんなことを考えながら「阿弥陀経」を読んでいると胸が詰まりそうでした。
明日は葬儀です。いつものように大きな声で勤めさせていただきます。