ワールドカップがはじまりました。イングランド対イラン。結果はイングランドの圧勝でした。
試合開始前、イランの選手は誰一人、国歌を歌いませんでした。
9月、マフサ・アミニさん(23歳)がスカーフの被り方が悪いとして警察に逮捕され、その後、死亡しました。
彼女の痛ましい死をうけて、反スカーフデモが、政府の激しい弾圧のなかひろがっています。選手たちは、それへの連帯を示したと思います。勇気ある行動だと思いました。
イランでは、昨年、政権交代がありました。穏健派から強硬派にかわり、以降、警察の取り締まりが強化されています。国内では長く続く経済制裁に加えて、ウクライナ危機による経済のさらなる悪化で不満が高まっていることも抗議運動の背景にあるようです。
朝のNHK BS1「ワールドニュース」では、スタジアムの外でプラカードを掲げ、抗議の声をあげる人たちを取りあげていました。

イランの人たちは、イスラムの教えを否定しているのではありません。人権の擁護をないがしろにするイラン政府に対し、怒り、抗議の声をあげているのです。