来年の5月に、西法寺で親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年を記念する法要をお勤めします。その際、本願寺から係の方に来寺していただき、帰敬式(ききょうしき)を本堂で行う予定です。
帰敬式とは、釋〇〇という3文字の法名をいただく儀式です。法名は、お釈迦さまの弟子としていただく名前のことを言います。この世に生まれた時が第一の誕生日、法名をいただくことは第二の誕生日だと思います。
私は釋大朗を名乗っています。「学仏大悲心」という仏教の言葉があります。全ての生きとし生けるものを大悲(慈悲)でつつみ、「必ず救う」という阿弥陀仏のお心に気づかされ、大悲に抱かれて仏道を歩んでいこうという意味です。仏さまの真似事をほんの僅かでもさせてもらわなければと、自分の法名から感じることができます。
10月の西法寺通信とあわせて、全てのご門徒さんに、帰敬式を行うことをお知らせしたところです。そして今日、あるご門徒さんから、「私も法名を授かりたい」との電話がありました。「お経の中にある『説誠実言』から『誠』をとっていただけませんか。それに私の名前から一文字をつけてください」とのことでした。「説誠実言』(せつじょうじつごん)、「(仏たちが)誠の言葉を述べられる」ということです。「私たちは人を疑い、教えを疑い、仏道修行を疑い、自身を疑うというように大変疑い深く、容易に仏法を信じようとしないので、仏たちがみなまことの言葉をもってこの仏法を証明されている」(『聖典セミナー「阿弥陀経」』より)。ご門徒さんの卓見に学ばされました。
今度の報恩講、そして12月と、声かけを強めていきたいと思っていたところだったので、本当に嬉しい電話でした。南無阿弥陀仏を拠り所にして生きていく第一歩として、多くのご門徒さんに法名を授かっていただきたいと願っています。