昨日、火葬場でお経をあげてほしいとの依頼がありました。
経済的な事情がおありのようでしたので、「お布施は気にしなくていいですよ」とお伝えし、お引き受けしました。
朝、坊守が、西法寺農園で咲いたグラジオラスを花束にしてくれました。
施主さんに差し上げたところ、大変、喜んでおられました。

「病院から電話があり、駆けつけた時には、もう亡くなった後でした」
そのように施主さんはお話しでした。
火葬場にて短いお経をあげ、しばし手を合わせました。
その後、納骨について相談を受けました。
「困ったことがあったら、なんでも遠慮なくいってください」と名刺をお渡しし、別れました。
こういうことがあると、自分はなんのために黒いお袈裟を身に纏っているのか、考えさせられます。人間らしい営みを、たとえささやかであってもお守りすることができたのならいいのだけれどと思います。
合掌