ご門徒さんの親類にあたる方がご往生され、葬儀の依頼がありました。
午前中にご家族からお話をうかがいました。亡くなられたAさんは9人きょうだいの三男。長男さんは大正生まれで戦争体験者です。長男さんの息子さんから貴重な話をうかがいました。
「生前、父は、戦争を取り上げた映画やドラマを見て、『これはウソだ』というんです。『甲板なんかは血がべっとりとついていて、とても歩けたもんじゃない』『爆弾にやられると身体はバラバラになって、飛び散ってしまう。戦争はひどい』とよく聞かされました」
「呉の軍港で建造されていたヤマトのことも話していました。大きな囲いがしてあって、造っている途中は見えなかったそうです。完成して、囲いが外された時、『こんな大きな船があるなら、戦争に勝つかもしれん』と父は思ったらしいです』
海軍兵として戦い、仲間の多くが亡くなったそうです。
戦争が終わり、乗っていた軍艦は、進駐軍によって海で爆破されたとのことです。
戦争を体験された方の記憶をしっかりと記録しておかないといけないと感じさせられました。