午前中、網代を歩いていたところ、お店の前におかれたトロ箱に、朝、水揚げされたばかりの魚が並んでいました。
アカハタ、キス。美味しそうです。

そして大量のドギです。うーむ。

店先には網代のご婦人方が買い物に。次々に売れていきます。「ドギ、苦手なんですよ、ヌルヌルしていて」と私。実は食べたことがありません。スーパーでよく見かけますが、手がのびないんです。すると、「網代ではトロナマズっていうですが。見た目はナマズに似ていているし、トロっとしているから。網代に嫁いできた頃は鼻水を食べているようで好きじゃなかったけど」との声が。煮物が一般的ですが、干物にしても美味だとか。
それにしてもトロナマズとは、ピッタリの名前です。
ドギは日本海側での名前で、正式名称はノロゲンゲです。底曳漁であがります。魚屋さんで見たことがある方、いらっしゃるでしょうか。
ドギを見ると、ご門徒さんから以前うかがった話を思い出します。
「何か食べたいもんがあるか」と聞いたら、「ドギの煮物が食べたい」っていうですが。持っていったら「美味しい、美味しい」って食べて。その数日後に病院で亡くなりました。私の妹みたいな子でかわいがっていたから、淋しくて。
Aさんの好きだったドギ。この秋はいただいてみましょうか。