8月31日、アメリカのバイデン大統領が行った演説を新聞で読みました。
「他国を立て直すことを目的とした大規模な軍事作戦の時代の終わりを示すものだ」
米軍統治が失敗したことを事実上認める発言だと思います。
大統領によると、アメリカは20年間に、20兆ドルを注ぎ込みました。2461人の米兵が命を落とし、退役軍人が毎日18人、自殺しているそうです。
武力によって何が成し遂げられたのでしょうか。残されたアメリカ製の最新鋭の兵器や車両がタリバンに押収されました。アメリカ国民の税金によってタリバンが強化されています。なんという皮肉でしょう。
タリバンの支配がどう進んでいくのか。人権、とりわけ女性の権利がいちじるしく損なわれる恐れがあります。長い戦争で国土は荒れ、貧困も深刻です。学校に通えない子どもが370万人にものぼります。うち6割は女性です。
「怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息むことがない」
お釈迦さまの言葉です。敵対するものも、私たちと変わることのない、全く同じ存在ではありませんか。
学校に行って学ぶこと、安心して生活できる環境があること、仕事をして社会参加すること。
私たちが普段あたりまえとして享受していることがアフガンでもできる未来が一刻もはやく訪れますように。
相手を力で(武力で)抑え込もうとする勢力が、世の中を牛耳ったら...と考えると寒気がします。お釈迦様の教えの通り、平和な人間関係がどの国でも築けますようにと願わずにはいられません。
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