地元のスーパーで買い物をしていると、コメをつくっているご門徒さんの姿を発見。「あと1ヶ月ほどで稲刈りです。できたらお寺に届けますから、待っていてください」とのこと。表情は誇らしげでした。
自然を相手にする仕事はいいなぁと思います。消費するばかりで生産していない私から見れば神、いや、仏さまといったところです。
冗談はさておき、
昨日、カロリーベースでの食料自給率が37%と過去最低になったと農水省が発表しました。長期的なコメの消費減が影響しているそうです。
輸入が少なかった頃は食料自給率も高かったわけですが、食生活は多様化し、輸入の割合がどんどん高くなるというのが先進国の傾向のようです。そこから巻き返した国もありますが、日本は下がる一方です。
農業をしたいという潜在的な欲求は小さくないと思うのですが、食べていけないという現実問題があります。この前、農協の方が、「夢を持って農家になる人もいるけど、なかなか続かんですが」と話していました。
これも先日のことですが、町内会の作業中にSDGs(持続可能な開発計画)という単語が出てきて、この言葉がずいぶん身近になってきたんだなぁと感じました。いまのままだと田舎は持続不可能という危機感もあります。
たとえば農業について考えてみると、安全・安心の確保、地域の環境保全をはじめ大きな価値があると思います。この地域から仮に田んぼがなくなってしまったら風景は一変することでしょう。
みのりの秋はもうすぐです。いましか考えないのではなく、みのりをより豊かにしていくような方向に進まないとなぁと思うのでした。