坊守です。
きょうは、初盆の方と戦没者の法要を行いました。8月16日の恒例行事ですが、ことしもこんな状況ですから、小規模・短時間バージョンです。

前日、住職と2人で、壇を組み、戦没者の遺影を並べました。作業は何度目かになるので、一枚一枚を箱から取り出して「今年も再会した」という気持ちでした。
20代、30代で人生を絶たれてしまった人たち。額の裏についているメモに、南の島や海の上など最後の場所が分かる人たちもいます。兄と弟て亡くなっている場合もあります。どんな最期だったのか、想像してみようとしても、悔しさしか浮かびません。
いま私が声をかけられるとすれば、どんな言葉があるだろうか…やはり「こんな馬鹿げたことは繰り返させません。その心を伝えていきます」と約束することが、私たちの世代にできることだろう、と今年も自問自答しました。
数日前から、アフガニスタンのニュースが流れています。
アメリカが「テロとの戦い」として、駐留中の20年間に費やしたのは、2兆ドルもの莫大な税金と2300人のアメリカ人兵士の命だったそうです。
たったひとつしかない地球という惑星の上で、すべての生物がたったひとつしかない命を生きています。老いたり、病をえたり、生きているだけで苦しいことはたくさんありますが、それでも皆がせいいっぱい、与えられた時間を生き抜けていいと思います。
「兵戈無用」
住職がホワイトボードに書いた4文字をみながら、そんなことを考えていました。
