先日、境内の手入れをお願いしている庭師さんが、蓮の甕を持って帰られました。
蓮の植えかえのためです。
7月から8月にかけて、こんな花を今年も咲かせてくれるのでしょう。
「家の玄関にもおきたいんですが、甕を持っていったら、蓮を植えてもらうことできます?」と聞いてみたところ、「ええですよ。持ってきてください」とのこと。
早速、甕を手に入れなければ!!
親鸞聖人は『入出二門偈(にゅうしゅつにもんげ)』の中で、曇鸞大師の言葉を引用しています。
「淤泥華(おでいけ)といふは、『経』(維摩経)に説いてのたまはく、高原の陸地(ろくじ)には蓮(はちす)を生(しょう)ぜず。卑湿(ひしゅう)の淤泥(おでい)に蓮華を生(しょう)ず」
陸ではなく、泥の中から咲く花なのです。しかも、泥に汚れることもなく。
『観無量寿経』のなかでは、念仏者を分陀利華(ふんだりけ)とたたえています。白蓮華のことです。
家の玄関に蓮の花が咲いて、その花を眺めながら、
親鸞聖人が書いた『正信偈』の一節
一切善悪凡夫人 聞信如来弘誓願
仏言広大勝解者 是人名分陀利華
を読めるかもしれません。
夏に向けた楽しみにしたいと思います。