犠牲の上に成り立つ「豊かさ」

政府が、福島第一原発でタンクに貯めている放射能汚染水を海洋に放出すると決めました。朝みているNHK BS1「ワールドニュース」でも各国メディアが大きく報じています。世界的にも大きな関心事のようです。

おおよそ世界の報道は、①政府の決定、②放出に反対する声、③放出を問題なしとする国際原子力機関のコメント、④韓国、中国政府からの反対のコメント、といったものでした。

インターネット上では、世界各国が原発からトリチウムを海洋に放出していることから、反対すること事態がおかしいかのような書き込みも目につきます。

しかし、いっかんして反対の立場をとっている漁業関係者の声を無視して、政府が一方的に決定を下してしまったことに大きな問題があると考えます。世界最悪レベルの原発事故を起こした原発からの放射能汚染水を、復興への努力を重ねている漁業関係者の海に放出するという選択肢以外に答えはないのでしょうか。代替案も提示されているのですから、真面目に検討すべきではないでしょうか。

震災と原発事故から10年。この仕打ちに怒り、憤る福島の方たちの姿をメディアで目にして胸が痛みます。

「誰かの犠牲の上に成り立つ豊かさを願うのではなく、個人の幸福が人類の福祉と調和する道を選ばなければなりません」(全日本仏教会「原子力発電によらない生き方を求めて」より。2011年12月1日発表)

この放出を推進し、この計画に賛成することは、福島の人たちにいっそうの犠牲を強いるものではないでしょうか。

計画実施は2年後です。まだ考え直すだけの時間はあります。

あやまりを起こすのは人間ですが、それを正せるのもまた人間です。

投稿者: 西法寺

西法寺のHPを管理している釈大朗です。よろしくお願いします。

“犠牲の上に成り立つ「豊かさ」” への 1 件のフィードバック

  1. 汚染水は、1000分の1ほどに小さくできる技術があるそうです。なのに海洋放出とは。あんな大事故を起こしながら、いまだに自然や人間よりコストを優先しようとするのは、反省がないからなのでしょうか。

    このあたりの漁師さんたちは、
    原発事故災害のあと、近海の魚をとっては汚染状態を調べておられました。
    心配した影響はそんなに出ていなかった、と話される顔をみて、原発は自然相手の第一次産業とは相容れない産業だと痛感しました。いまからでも撤回してほしいです

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