ナモです。
ダブ兄ちゃんが、こなくなりました。おめめがさめたら、にいちゃんがつかっていただんぼーるの中をのぞいてみますが、まいにち、からっぽです。

おいたんは、おそとでネコがいそうなばしょをさがしてあるいたけど、みつかりませんでした。「いつなにがあってもおかしくないかんきょうで、いきていたんだもんな」といっていました。
あたいは、兄ちゃんがいつかえってきてもいいように、よるはえんがわでねんねしていたけど、おばたんが、こんなお話をしてくれました。
ダブは、ニンゲンのおじいさんのお庭にあそびにいく野良ネコでした。くいしんぼうのダブが、おかわりをねだっても、にこにこわらって食べさせてくれました。
おじいさんは、ひとりでくらしておったので、ひとりぼっちのダブとは、いいあいぼうでした。
ところが、このふゆは、なんどもおおゆきがふる、さむいふゆになりました。おじいさんは、びょうきがわるくなって、にゅういんしてしまいました。ダブは、ごはんがもらえないので、おなかがぺこぺこになりました。ぱとろーるしていたおうちにすんでいるおぼうさんが、しましまのネコのごはんをわけてくれたので、まいにちそのおうちにいくことにしました。べっどをつくってくれたり、さむいよるには、すとーぶをつけたおへやにいれてくれたり、あんしんできるおうちでした。
でも、ダブはどんなにいごこちがよくても、おぼうさんのところに、いちにちじゅういることはありませんでした。おじいさんがかえっていないか、まいにちおじいさんのおうちをみにいかなければならなかったからです。
ふゆがおわるころ、おじいさんのいえに、あかりがつきました!
ダブはいちもくさんに、おじいさんのところにとんでいきました。
「よくかえったね」と、おじいさんはダブをだっこしました。それからダブは、そのおうちのネコになりました。まいにち、くいしんぼうをして、もっとまるまるとしたネコになりました。
おばたんのお話が、ほんとだったらいいとおもうわ。
「ダブは、まいかい『にゃーん』とあいさつして、さっていくりちぎなネコだったな」と、おいたんがいいました。
こんなきゅうなバイバイがあるとしっていたから、ダブ兄ちゃんは、こんにちは、と、さようならのごあいさつを、ちゃんちゃんとしていたのかもしれません。

あいたいのに、あえないのは、かなしいわ。がまんできなくて、兄ちゃーん!とないちゃうときもあります。そんなときは、おめめをつぶりなさい、とおしえてもらいました。すると、兄ちゃんのきいろいまんまるいおめめや、はいいろの毛がふさふさしたせなかが、みえるのです。
ホントに、おばたんがお話ししてくれたようだといいのにねぇ、なもちゃん。わたしもダブさんの無事を心からねがっています。
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はい。ダブ兄ちゃんがまたあそびにきてくれたら、うれしいです。
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