最近、田後にうかがうことが多くなりました。うち2回はお墓の移動です。高いとこれから低いところに移す方、田後から別のところに移す方。それぞれいまのお墓を畳む前に短いお経を読みました。
「讃仏偈」というお経です。無量寿経の一部分を抜粋したものです。
私はこの最後の部分が非常に好きです。
仮令身止 諸苦毒中(たとひ身をもろもろの苦毒のうちに止くとも)
我行精進 忍終不悔(わが行、精進にして、忍びてつひに悔いじ)
この決意で法蔵菩薩は阿弥陀仏になられたのでした。
俳優の高倉健さんは、最後の2句を比叡山の大阿闍梨から送られ、座右の銘とされたそうです。人柄が偲ばれるエピソードではないでしょうか。
座右の銘と言えるようなものは私にはありませんが、「わが行、精進にして、忍びてつひに悔いじ」と誓われた阿弥陀仏のこころを、ほんの少しであっても真似ないと、と思うのでした。
